極私的映画案内

新作、旧作含め極私的オススメ映画をご案内します。時々はおすすめ本も。

2013-01-01から1年間の記事一覧

こうしてお前は彼女にフラれる

おかしくも切ない愛と喪失の物語 裏切る相手としては、マグダはおよそ最悪だ。(「太陽と月と星々」) お前が婚約したのは素晴らしく心の広い白人女性なんかじゃなかった。お前の彼女はサルセド出身のやっかいな女で、広いナントカなんて何一つ信じてない。(…

桐島、部活やめるってよ

ここが俺たちの世界だ バレー部のエースで人気者、 学校の中心的存在である桐島が部活を辞めるというニュースが校内を駆け巡る。このニュースは、いつも連んでいる仲間たちの心をざわつかせるけれど、映画部の前田や桐島の親友ヒロキに思いを寄せる吹奏楽部…

ウォーム・ボディーズ

ゾンビボーイmeetsガール 世の中ドラマも映画も小説もゾンビ流行りでちょっと食傷気味? しかし、 そうか! この手があったのか! 社会の中で生きる人間を律していたはずのあらゆるシステムが崩壊した時に問われるのは、ひとりひとりの人間そのものであって…

エターナル・サンシャイン

もう一度はじめから記憶は厄介だ。忘れたいのに忘れられず、ひとつ残らず覚えていたいのに記憶は薄れていく。失恋したあとにどんな行動をとるかは人それぞれ十人十色。誰かに話を聞いてもらう、酔って荒れる、旅に出る。でも多くの人に共通する行動としてよ…

僕の大事なコレクション

過去は未来を照らし出す ほとんどの日本人にとっては、 ”ルーツ探し”と言っても正直ピンと来ないだろう。しかし、アメリカ人にとってルーツ探しは、 ネット上にそれ専用のサイトがあるくらいで特別なことではないらしい。 ネットやなんかを駆使してルーツを…

僕のピアノコンチェルト

もっとゆっくり大人になろう以前、何のCMだったか社会学か何かの大学教授が出てきて、こんなことを言っていた。「人間は選択肢が多いとかえって無難なものを選んでしまう」セーターとかポロシャツとか、ランドセルとか、絵の具のパレットみたいなカラフル…

転々

歩くスピードで 三木聡は、その昔シティボーイズのライブの作・演出をやってた人だ。このライブはずっと見ているのだが、 三木聡の作・演出、ゲストがいとうせいこう、中村有志の時代が一番面白かったと私は思っている。 その後、三木聡は構成作家としてテレ…

やわらかい手

すべてはちいさな穴からはじまった人生は、何がきっかけで変わるかわからない。それは、いつもと違う電車に乗ったことからはじまるのかもしれないし、いつもとは違う美容室に行ったことからかもしれないし、いつもは絶対に選ばない色のセーターを買ったこと…

ゾンビランド

究極のサバイバル・ルールとは? コロンバスによるゾンビランドにおけるサバイバル・ルール#1CARDIO 有酸素運動#2DOUBLE TAP 二度撃ち#3BEWARE OF BATHROOM トイレに用心#4SEATBELTS シートベルト#7TRAVEL LIGHT 旅行は身軽に#17D'ONT BE A HER…

(500)日のサマー

運命?それとも大いなる勘違い? ”サマー”とは、この映画の主人公である建築家志望でありながらグリーティングカードの会社でくすぶっている心優しき青年トムが一目惚れした新入社員のこと。彼女の名前がサマー。『(500)日のサマー』というタイトル通り…

MAD探偵7人の容疑者

超高難度のクライム・サスペンス 西九龍署の刑事バンはその特殊能力で難事件を次々に解決する名刑事。彼の特殊能力とは、 「人の内面が見える」こと。彼はこの特殊能力と、犯罪現場や被害者の遺体発見状況を再現し犯人や被害者と半ば同化すること(究極のプ…

瞳の奥の秘密

苦い記憶と空虚感、そして新たな選択 ベンハミン・エスポジト。彼は今、裁判所の書記官の職を退き、 小説を書こうとしている。彼の人生を大きく変えることになったある事件をモチーフとして。事件から20数年が経ち、彼は大きな空虚感を抱えていた。小説を…

エリックを探して

歴史と伝統と絆 郵便局勤務のエリック・ビショップ氏は最近ひどく落ち込んでいた。妻には逃げられ(それも置いていった連れ子から察するに複数の妻かも)、妻(たち?)が置いていったティーンエイジャーの息子たちは反抗期の真只中、エリックさんの小言など…

はじめに

観た映画や読んだ本の中からオススメをつれづれに綴っていこうと思います。まずは、過去にメルマガとして書いていたものをアーカイブとして掲載したいと思ってます。