極私的映画案内

新作、旧作含め極私的オススメ映画をご案内します。時々はおすすめ本も。

ツイン・ピークス The Return Episode 16《第16話》

EPISODE 16


ツイン・ピークス:某所

バッド・クーパーとリチャードを乗せた車が
夜道をひた走る。
二人はレイから手に入れた座標の場所に向かっているのか?
やがて舗装道路を外れ、
バッド・クーパーは車を止める。

「それで?着いたみたいだけど、この後は?」
「注意してろ、じきにわかる
俺はある場所を探してるんだ
その場所が何なのか、わかるか?」
「場所?」
「三人の人間からその場所の座標を聞いた
うち、二つの座標が一致した
お前だったら、どうする?」
「二つが一致したとこを探す」
「お前は賢いな、リチャード
二つの座標が一致した場所はすぐそこだ
その先を示してる」
「あそこへ行くのか?」
「ああ、今すぐ行ってみよう」

バッド・クーパーが示した場所、
それは丘を登った先の大きな岩だった。

二人の様子を岩とは反対側から見ていたのは、
ジェリー・ホーンだった。

「人か?」

双眼鏡取り出し、反対側から、
しかも片目だけで覗き込むジェリー。

「ああ、神様!」

「あれがそうか?」
「ちょうどあの岩の上にあたるはずだ
俺の方が二十五も年上だよな?
これを持ってあの岩に乗れ
近づくとピーピー鳴る
音が長く続くようになったら、その場所ってことだ
何か見つけたら、知らせろ」

バッド・クーパーに探知機のようなものを渡され、
丘を登って行くリチャード。
岩の上に上ると音が断続的に鳴る。

「よし!ここだ!」

そう叫んだ瞬間、リチャードは電気に打たれる。
電気に打たれ続けたリチャードの身体は
ついにボンっと弾け飛ぶ。

それを見て、倒れこむジェリー。

舌打ちをしたバッド・クーパーはこうつぶやく。

「じゃあな、息子よ」

「悪い子だ!悪い双眼鏡だ!
お前はなんて悪い双眼鏡だ!
なんて悪い双眼鏡なんだ!お前は!
悪い子だ!」

双眼鏡を地面に叩きつけるジェリー。

車を止めた場所まで戻ったバッド・クーパーは携帯でメッセージを送る。

:- )ALL.
:ー)すべて

送信は失敗に終わる。

「じゃあな、息子よ」
リチャードの父親はバッド・クーパーだったのか?
バッド・クーパーはオードリーといつの間にそんなことに?
バッド・クーパーは三人の人間から座標を手に入れたと言っていたが、レイ、コンビニエンスストアでフィリップ・ジェフリーズに再会した時に白煙に浮かび上がった数字、あと一人は誰だ?
ジェリーの役割ははっきりしない。
そして、:- )ALL.とは、
どういう意味なのか?


■ラスベガス:ダグラス・ジョーンズの自宅付近

ツナギ姿のシャンタルとハッチを乗せたバンがダギーの自宅付近に止まっている。
ダギーが姿を現わすのを待っている。

スナック菓子を食べているシャンタル。

「今朝、鳥の声、聞いたか?」
「うるさかったからね」

黒塗りのセダンが二台、ダギーの自宅前に止まる。
いかにもFBIといった車。

「誰だ?ありゃ」
「一体何しに来たんだろう?」

ダギー宅の玄関に向かっているのは、ランドール・ヘッドリー特別捜査官とウィルソン捜査官だ。

「どうやら、誰もいないみたいですね」
「ほー、そうか、
さすが素晴らしい推理だな、シャーロック
このボンクラが!さっさと車をどっか見えない所へ止めて、この家を見張っとけ!」
「了解」

「ああ、ちょっと
じゃあこの後、勤め先の方へ行ってみるとしよう
ラッキー7保険だ
ウィルソン!!さっさと動け!!」

FBI一行の車が、立ち去る

「そうそう、帰れ!」

FBI一行を見送るシャンタルとハッチ。

※シャンタルとハッチの最後のターゲットは
やはりダギー・ジョーンズ。
しかし、この時点では、FBIラスベガス支部もハッチェンス夫妻もダギー(クーパー)が感電事故で入院していることを知らない。


■ラスベガス:病院

フォークをコンセント口に入れて感電したクーパーは入院中。
今だ意識不明のまま。

ベッド脇にはジェイニー・Eとサニー・ジムの姿がある。
そこへ、ラッキー7保険のブッシュネル社長が。

「君から聞いた通りのことを言われたよ
昏睡状態ではあるが、脈や呼吸は異常なし!
強い男だ」
「ええ、でも昏睡状態のまま、何年も眠り続ける人もいるみたいだから」
「いやあ、ダギーはそんなことにはならんよ」
「ママ、昏睡状態って電気となんか関係あるの?」
「いえ、ないわよ」
「まあ、電気でこうなったんだがな」

そこへ今度はミッチャム兄弟の一行が
見舞いにやって来る。

「ブッシュネル、知らせを聞いて飛んで来た」
「こちらはミッチャム兄弟といってね、ジェイニー・E
二人はダギーの友達なんだ」
「ああ、どうも、ほらっ、サニー・ジム
こちらのお二人はね、あの遊具セットを下さった方よ
あと車も、本当にありがとうございました」
「ありがとうござました」
「礼だなんて、子どもは遊具セットで遊ばないとな」
「君が息子さんか、強そうだな」
「で、考えたんですがね
その、こういう時はとても料理なんてできないでしょう?」
「と言っても、病院の食い物は食いたくない
だけど、子どもはちゃんと食わんといかん」

キャンディ、サンディ、マンディがサンドイッチを運んで来る。

「はい、どうぞ、
これ、フィンガー・サンドイッチっていうのよ」
「食ってごらん、そう指でつまんで食うんだ
だからフィンガー・サンドイッチって名前なんだよ」
「ああ、それじゃあ、みんなで外で食べよう」
「いや、いや、いや、すぐに失礼する
みなさんでどうぞ
我々はただ少しでも助けになれればと
それと、ダギーへの敬愛の気持ちです」
「いやあ、でも、こうして見ると元気そうだな」
「ええ、そうなの、先生もよくなる見込みはあるって」
「もし、よければですが、鍵をお借りできますか?
お宅の方にも食料なんかを運んでおこうかと」
「ああ、あっは、あらまあ、すみません、
これです、助かります」
「で、結局、何だったんです?電気ですか?」

※義理人情に厚いミッチャム兄弟。


サウスダコタ州:バックボーン

FBI支部と化したホテルの一室。
様々な機器が動いている。
ゴードン・コールの渋い顏。


■ラスベガス:病院

「ママ、オシッコ、行きたいんだけど」
「わかった、じゃ一緒におトイレ探しに行きましょ」

二人が病室を出て行き、ひとり残されたブッシュネル社長。
すると、ラッキー7保険のフィル・ビズビーから電話がかかってくる。

「はい、ブッシュネル」
「あ、フィル・ビズビーです」
「どうした?フィル」
FBIがダギーを探しに来ました」
「何だって?」
FBIです」
FBIが?」
「ええ、ダギーを探してます」
「ダギーを探してる」
「そうです」
「何をしたっていうんだ?昏睡状態だぞ」
「ええ、ですが、その、えっと…」
「病院にいると言ったのか?」
「ええ、そしたら出て行きました」
「そう言った?いつ出て行ったんだ?」
「10分くらい前です」
「わかった」

電話を切ったブッシュネル社長の思案顔。
クーパーの顏をのぞき込むが、変化なし。


■ラスベガス:ダグラス・ジョーンズの自宅付近

シャンタルとハッチは相変わらずダギーが姿を現わすのを待っている。
スナック菓子を食べ続けているシャンタル。

周囲を巡回中のウィルソン捜査官の車がハッチェンス夫妻のバンの向かい50メートルほどの位置に止まる。

「長い一日になりそうだな
あいつ、覚えてるか?サニー」
「うん」
「死んだってさ」
「へー」
「いいヤツだった、金、借りてたんだよ」
「悪いとか思ってんの?」
「いや」

そこへジョーンズ家の家の鍵を預かったミッチャム兄弟のリムジンがバンを従え、差し入れを届けにやってくる。

「何が始まんだ?
あん中のひとりがダギーか?ダグラス・ジョーンズ」
「どいつがうちのボスに似てるっていうんだよ!バカ!
あの中にダギーはいない」
「何、イライラしてるんだよ?」
「これで最後なんだよ!最後!
もう、これが最後の一袋なの!」
「今、生理中か?」
「だったら、なんだっていうんだよ!」
「べつに」

キャンディ・サンディ・マンディの三人が差し入れを家の中に運び込んでいる。

「なんだ、あれ?まるでサーカスのパレードだね」

見張り中のウィルソン捜査官。

「でっかいリムジンにピンクの服の女
ダグラス・ジョーンズはいない」

荷物を運び終えたミッチャム兄弟のバンが去ると
入れ替わりに、車体に“ZAWASKI accounting.inc”の名が入った車がハッチェンス夫妻のバンの前に止まる。
車の持ち主は会計士のようだ。

「なに?この車」

「ちょっと、どうも
車が入れられないんだが」

車から降りてきた男はここの住人らしい。

「このままでも入れんだろ?」
「あんたんちなんか、かすってもいないだろうが
ふざけんなよ!わかったら、消えな!!」
「車を動かす」

そう言って、自分の車に戻った男はアクセルをふかして、ハッチェンス夫妻のバンにぶつかってきた。
アクセルをふかし続け、無理矢理バンをどかそうとする。

「くっそー、なめやがって!」

腹を立てたシャンタルは男の車のフロントガラスに一発、撃ち込む。

「何やってんだよ、シャンタル!」
「あいつがなめた真似するから、ムカついたんだよ!」

車を降り、トランクから銃を取り出した男が反撃。
シャンタルは腕を撃たれる。

「シャンタル!」
「うーっ、腕をやられた!」
「なんだよ!計画がメチャクチャだよ!」

ハッチがショットガンで応戦。
ハッチェンス夫妻はこの場はひとまず逃走しようとするが、男が持っていた銃はマシンガンだった。

ハッチェンス夫妻は男のマシンガンで蜂の巣となり、
いかにも殺し屋夫婦らしい最期を遂げる。

突然、始った銃撃戦に
銃を手に外へ出てきたミッチャム兄弟。

「おい、ここのご近所、どうなってんだ?」
「みんな、いろいろストレス抱えてるんだよ」
「そうだな」

FBIだ!銃を置いて、手を上げろ!
今すぐ、銃を置いて、手を上げろ!」

ウィルソン捜査官の指示に素直に従う会計士の男。

※突然の闖入者によって、またしてもダギー(クーパー)への刺客は退場させられる。
それにしても、マシンガンで蜂の巣
ハッチェンス夫妻に似合いすぎる最期。


■ラスベガス:病院

昏睡状態のクーパーを見守るブッシュネル社長。
すると、どこからか、妙な音が聞こえてくる。
ベンジャミン・ホーンのオフィスやグレート・ノーザン・ホテルのボイラー室で聞こえていた音と同じ音だ。
その音に誘われるように病室を出て行くブッシュネル社長。

すると、ベッド脇の椅子に片腕の男が姿を現わす。
目を覚ますクーパー。

You are awake.
目を覚ましたな

「完全に目覚めた」

Finally.
ついに
The other one…
もう一人は
He didn't…
戻って…
go back in.
こなかった
He's still out.
まだ外にいる
Take this.
これを

そう言って片腕の男はクーパーにあの指輪を渡す。

「タネは持っているか?タネは持っているのか?」

クーパーが尋ねると、片腕の男は金色の玉を見せる。

「もう一つ作ってもらいたい」

クーパーはそう言って、自分の髪を抜いて片腕の男に渡す。

I understand.
分かった

片腕の男はクーパーから受け取った髪の毛をポケットにしまう。

そこへジェイニー・Eとサニー・ジムが戻ってくる。

「ダギー?」
「パパ!」
「やあ、サニー・ジム!」
「よかった…ダギー」
「やあ、ジェイニー・E!」

ブッシュネル社長も病室に戻ってくる。

「ダギーが戻ってきた!思った通りだ!」
「ジェイニー・E、今すぐドクターを呼んできてもらえると助かる
サニー・ジム、ママと一緒に行きなさい」
「行きましょう」
「ブッシュネル、そこのサンドイッチを取ってくれ
腹ペコだ」
「社から連絡があった、FBIが君を探してるそうだ」
「素晴らしい!」
「なんだか強くなって戻ってきたようだな」

ジェイニー・Eとサニー・ジムがドクターを連れて戻ってくる。

「ああ、ちょっと、もう、何してるんですか!」
「点滴はもう必要ない、バイタルが正常かどうか確認してもらいたい、退院する
ブッシュネル、私の服を取ってくれ
その後ろのキャビネットだ」
「ダギー、そんなことして、本当に問題はないの?」
「まったく問題ない」
「確かにこれなら問題なさそうね
退院許可の書類を用意します」
「ジェイニー・E、車を正面に回しておいてくれ
では、着替える、下で落ち合おう」
「わかった、行くわよ、サニー・ジム、
パパが車を取ってきて欲しいんですって」
「ありがとう、ブッシュネル」

我が夫と我が父の変わりように、ジェイニー・Eとサニー・ジムも驚きを隠しきれない。

「パパ、いっぱいしゃべってたね」
「ええ、ホント、いっぱいしゃべってたわね」

病室では、もちろん自分で着替えているクーパー。

「ブッシュネル、その左脇のホルスターに入れている32口径のスナブノウズを貸してもらいたいんだが」
「了解だよ、ダギー」

クーパーに銃を渡すブッシュネル社長。

「何か問題はないか?何でもするから、言ってくれ」
「ミッチャム兄弟と電話で話したいんだが」
「お安い御用だ、個人的な番号を聞いてる
短縮ダイヤルに入れておいた
もしもし、ああ、ブラッドリーか?
ああ、ロドニー、実はその、ちょっと待ってくれ
ダギーが話したいと言っている」
「ロドニー、20分後に家族をカジノへ連れて行く
ロビーで待っててくれ」
「ああ、何でもするぞ!」
ワシントン州スポケーンへ飛びたいんだが」
「今すぐ自家用ジェットの燃料を満タンにする
ブラッドリー、ワシントンのスポケーンへ飛ぶぞ!」
「では、20分後にロビーで落ち合おう」
「了解した」

「そうだ、満タンにな、スポケーンへ飛ぶ」
「よし、行こう!ロビーで出迎える」
「お嬢さんたち!飛行機に乗るぞ!」
「何する気だろうな?」
「よーし、行くぞ!急げ!」

「ゴードン・コールという男からここに電話がかかってくるだろう
かかってきたらこれを伝えて欲しい」

クーパーはそう言って、ブッシュネル社長にメモを渡す。

「あなたは尊敬すべき人物だ
あなたの親切と良識ある振る舞いは忘れない」

立ち去ろうとするクーパーにブッシュネル社長が声をかける。

FBIはどうする?」
「私がFBIだ」


病院正面に車を回しクーパーを待っていたジェイニー・Eとサニー・ジム。

「代わってくれ、運転する」
「でも、ダギー…」
「ジェイニー・E、心配ない」
「一体、どうしちゃったのよ?ダギー」
「シートベルトをして」

さっそうと走り出すBMW
入れ替わりに、FBIの車列が病院に到着する。

「ジェイニー・E、シルバー・ムスタングへの道を教えてくれ」
「もう、ギャンブルには手を出さない約束でしょう?」
「ミッチャム兄弟に会いに行くんだ」
「パパ、運転出来るんだね!すっごく上手いよ!」

※とうとう!ついに!
デイル・クーパー捜査官が帰って来た!
いやあ、長かった!
そして、あの金色の玉!
あれは化身のタネだったのか!
クーパーが片腕の男に髪の毛を渡していたが、そのDNAを使って複製するということなのか?
バッド・クーパーもダグラス・ジョーンズもクーパー自身の意志で作られた化身だったのか?
そして、なぜクーパーは化身がもう一つ必要なのか?


サウスダコタ州バックホー

FBI一行が宿泊中のホテルのバー。
カウンターでは、ダイアンが酒を飲みながら、
タバコを吸っている。
携帯に届いたメッセージを確認するダイアン。
予期していなかったかのように、驚いている。

:- )ALL.
:ー)すべて

バッド・クーパーからのメッセージ。
気を落ち着かせるかのように、酒を飲み干す。

「覚えてる…ああ、クープ…覚えてる」

「うまく行くといいけど…」

つぶやきながら、ダイアンが送ったメッセージ。

48551420117163956

膝の上に置いたバッグの中には、銃が見える。
何かを決意したかのようにバッグの口金をしめ、
立ち上がったダイアンはエレベーターへと向かう。

向かった先は、FBI支部と化したホテルの一室。
ゴードン・コールはダイアンが部屋に向かっていることを察知していたようだ。
ダイアンがドアをノックをする前に声をかける。

「ダイアン、入ってくれ」

部屋には、アルバートとタミーも待機している。
ダイアンが話し始める。

「クーパーが私を訪ねてきた夜のことを聞いたわね?
それを話しに来た」
「何か飲むか?」
「ええ」

「あれはクーパーからの音信が途絶えて三年か四年くらい経った頃よ
私はまだFBIに勤めていた
ある夜、ノックもなく、ベルも鳴らさず、
彼が入ってきた
私はリビングに立っていたの
彼に会えて嬉しかった
思いきり抱きしめたわ
それから二人でうちのソファに座って話し始めたの
私は全部聞きたかった
彼がどこにいて、何をしてきたのか
彼が知りたがったのは、FBIのその後の様子だけ
尋問されているような気がした
でも私、自分に言い聞かせた
彼はFBIの情報が気になるだけだって
そしたら彼の顔が近づいてきて、私にキスした
それは前にも一度あったことよ
でも、感じた
彼の唇が触れた瞬間、何かがおかしいって
そして、怖くなった
彼は私の恐れを見抜いてた」

「彼、笑ったの、笑ったのよ、彼の顔が
その時だった、彼にレイプされたの
彼にレイプされたのよ!
その後、外へ連れ出された
連れて行かれた先は、古いガソリンスタンドだった
そう、古いガソリンスタンドだった」

泣きながら、そこまで話すとバッド・クーパーからのメッセージを確かめるダイアン。

:- )ALL.
:ー)すべて

「私は保安官事務所にいる…
保安官事務所にいる…
彼に座標を送ったの、保安官事務所にいる!
だって、だって!
私じゃないから!
そう、私は私じゃない!
そうよ、私は私じゃない!」

バッグから銃を取り出し、撃とうとするダイアン。
しかし、逆に、素早く銃を抜いたアルバートとタミーに撃たれる。

しかし、撃たれたはずのダイアンの姿は消える。
後に、何の痕跡も残さずに消えてしまう。

「びっくり!
本当だったのね、今のが本物の化身」
「保安官事務所だと?」


※まさか、ダイアンも化身だったとは!
ということは、ダイアンとバッド・クーパー
化身同士が連絡を取り合っていたことになる。
私は保安官事務所にいる、ということは
本物のダイアンはNaidoなのか?
ダイアンが部屋へ向かうシーンで印象的に使われているのは、この曲 、Muddy Magnolias 『AMERICAN WOMAN 』のデヴィッド・リンチREMIX
👉Muddy Magnolias - American Woman (Slowed David Lynch Style) - With Twin Peaks Visuals - YouTube


■ブラックロッジ:赤いカーテンの部屋

椅子にはバックホーンのホテルの部屋から消えたダイアンの姿がある。
そして、片腕の男。

Someone…
誰かが
manufactured you.
作ったのだ お前を

「わかってるわよ!クソったれ!」

ダイアンの化身は最後の悪態をつく。
すると、ダイアンの顔面は仮面のように割れ
そこから黒煙が上がり、金色の球が出てくる。

白煙と共にダイアンの化身の身体は消え
後には、金色の玉、タネが残る。

※ダイアンの化身を作ったのはバッド・クーパーなのか?
ダイアンがクーパーにレイプされたと言っていたのは、文字通りのレイプではなく、化身を作られたという意味なのかもしれない。


■ラスベガス:シルバー・ムスタング・カジノ

カジノのロビーで一家を迎えるミッチャム兄弟。

「ダギー!よう、なんだよ、すっかり元気そうだな」
「元気そうだ!」
「準備万端、いつでも飛び立てるぞ!」
「どこへ行くの?」

不安気なジェイニー・E。

「すまない、ちょっと失礼する
ジェイニー・E、サニー・ジム、いっしょに来てくれ」

クーパーは二人をスロットマシンのフロアへ連れて行く。

「なんだかダギー、自信たっぷりに話すようになったよな」
「昏睡状態になったせいか?」
「副作用だ!」

「しばらく遠くへ行くことになった
これだけは伝えておきたい
君たちと過ごせて、本当に楽しかった」
「何それ?」
「おかげで心が満たされた」
「ちょっと、何を言ってるの?」
「私たちは家族だ
ダギー、いや、つまり私は、帰ってくる」
「あなたはダギーじゃないのね?」
「えっ?嘘だ…
僕のパパだよね?僕のパパだよね?」
「ああ、君のパパだよ、サニー・ジム、君のパパだ
愛してる、君たち二人のことを」

「もう行かないと、すぐにまた会える
赤いドアから帰ってくる、そして、ずっとそばにいる」

「行かないで!」
「わかってくれ」
「あなたが誰でもいい、ありがとう」

キスでクーパーを送り出すジェイニー・E。

※ずっと赤ん坊状態だったクーパーだが、その間の記憶はしっかりとあるらしい。


■ラスベガス:ミッチャム兄弟のリムジン

「ダギー、もう一回、整理させてくれ」
「待った待った、俺もそれを聞きたい
キャンディ、ブラッディメアリーはまだか?」

「保険会社ってのは嘘で、実はFBI捜査官だが
この二十五年、行方不明だった
で、俺たちはあんたをツイン・ピークスって町の保安官事務所へ連れて行く必要がある」
「ダギー、あんたを好きだ
でも俺たちは昔からそういった場所じゃ歓迎されないんだよ」
「というか、そういった人たちにな
警察関係の方々には」
「言いたいことは理解した
友よ、それももう変わる
君たち兄弟が黄金のハートを持っていることは
この私が保証する」
「本当よ、本当に持ってるんだから」

キャンディの賛同にご満悦のミッチャム兄弟。


ツイン・ピークス:ロードハウス

ロードハウスの今夜のゲストは
Edward Louis Severson III

演奏している曲 Eddie Vedder『Out of Sand 』はこちら👉Eddie Vedder Out of Sand Twin Peaks - YouTube

演奏の途中で、オードリーとチャーリーが店に入ってくる。
カウンターに陣取った二人はマティーニを注文。
演奏が終わったタイミングでマティーニが運ばれてくる。

「では、君と私に乾杯だ」
「ビリーに乾杯」

再び、舞台にMCが登場。

「それでは、ここで踊っていただきましょう!
オードリーのダンスです!」

ダンスフロアにいた人々が場所を開け、
突然のことに戸惑うオードリーに舞台を整える。
音楽が始まり、ゆっくりとフロアの中央に出ていったオードリーが踊り始める。
二十五年前に踊ったように。


「モニーク!モニーク!
俺の女房に何しやがんだよ!
ふざけやがって!」

突然、男が出て来て、怒鳴りながら他の男にビンを投げつける。
殴り合いが始まり、騒然とする店内。

チャーリーの元へ駆け戻るオードリー。

「チャーリー、ここから連れ出して!」

そう言った瞬間、オードリーはロードハウスから別の場所へ移動している。
鏡の中の自分の姿を見ているオードリー。

「何?何なの?何?何?」

※おい!おい!おい!
オードリーも化身なのか?
そう言えば、オードリーは《第13話》で
自分じゃないってことだけは、はっきりわかるって言ってなかったか?
(詳しくはこちら
👉ツイン・ピークス The Return Episode 13 《第13話》 - 極私的映画案内

二十五年前と同じようにオードリーが踊る。
アンジェロ・バダラメンディ『Audrey's Dance 』はこちら
👉Angelo Badalamenti - Audrey's Dance (Twin Peaks OST) - YouTube

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なるほど、ダイアンは化身だった。
しかし、オードリーも?
残りあと二話。
此の期に及んで、もう何がなんだか…。
しかし、クーパーはツイン・ピークスへ向かった。
ゴードン・コールへのクーパーの伝言もブッシュネル社長に託された。
いよいよ、役者がツイン・ピークスに集結する。

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⚫︎ツイン・ピークス The Return (全18回)
TWIN PEAKS THE RETURN
監督:デヴィッド・リンチ
脚本:デヴィッド・リンチ,マーク・フロスト
音楽:アンジェロ・バダラメンディ


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ツイン・ピークス シークレット・ヒストリー

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旧バージョン持ってたけど、ブックオフに売ってしまった。。。

ツイン・ピークス ローラの日記 (角川文庫)

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