極私的映画案内

新作、旧作含め極私的オススメ映画をご案内します。時々はおすすめ本も。

ツイン・ピークス The Return Episode 13 《第13話》

EPISODE 13


■ラスベガス:ラッキー7保険

上機嫌のミッチャム兄弟御一行がクーパーを伴い、
ラッキー7保険に凱旋。

列になって踊りながらオフィスに入ってくる一行を目撃し、アンソニー・シンクレアはミッチャム兄弟にクーパー(ダギー)を殺させる計画が失敗に終わったことを悟る。
デスクの陰に身をかがめ、
ミッチャム兄弟から隠れるアンソニー

ブッシュネル・マリンズ社長のオフィスに到着した一行。

ミッチャム兄弟はブッシュネル社長に贈り物を届けにきたのだ。
キューバ産の葉巻、名前入りのダイヤのカフスボタン、そしてBMWの新車のキー。

デスクの陰に隠れたアンソニーは、
ダンカン・トッドに電話をかける。

「一体何が起きたのか、見当もつきません」
「最悪の事態だな」
「本当に何と言ったらいいか…」
「だが、何をすべきか、わかるな?
話はしたはずだ、なんとかしろ!
猶予は一日だ、状況を改善しろ!」
「二日の約束では?」
「猶予は一日だ、ちゃんと理解したな?
わかったのか?」
「わかりました」

電話を切ったダンカンはロジャーを呼ぶ。

※3000万ドルの保険金が手に入り、
大盤振る舞いのミッチャム兄弟。
一方、いよいよ、自らの手でダギー(クーパー)を殺さなければならない状況に陥ったアンソニー
バッド・クーパーにダギー殺害を命じられているダンカン・トッドもかなり追い詰められている。


■ラスベガス:ダギー・ジョーンズの自宅

ダギーの自宅にミッチャム兄弟からの贈り物が届く。
ブッシュネル社長とお揃いのBMWの新車と
兄弟がその必要性を熱く語っていた遊具セット。
状況を理解していないジェイニー・Eは困惑気味。

裏庭に設置された遊具セットで遊ぶサニー・ジムを見て、満足気なジェイニー・Eとクーパー。

「まあ、ダギー
昨夜帰らないから悪い想像したけど
あの子を見て!まるで天国にいるみたい」
「天国にいる…」
「それにあの車!
ああ、ダギー、あなたを愛してる、心から」

※新車どころか、サニー・ジムに遊具セットまで!
ミッチャム兄弟の遊具セットに対する並々ならぬ強いこだわり。


モンタナ州:西部

倉庫らしき建物にバッド・クーパーが乗ったピックアップ・トラックが到着する。
その様子を大きなモニターで監視しているのは、
レイ・モンロー。

「クソっ、マジかよ!」
「どうした?レイ」
「俺が殺したヤツです、前に話しましたよね?」
「だが、しっかり生きてるぞ」
「今度はキメます!」

レイが話しているのは、
スキンヘッドの屈強そうな男レンゾ。

「レイ、ここにいるんだろ?」

「なんで中に入れた?」
「コードを教えたんで」

「会いに来たぞ!」

「でも、入り口のだけです
つまり、逃げ場はない、俺が殺ります!」
「いいだろう、好きにしろ
だが、まず、俺がいたぶってからだ
ヤツをここへ!」

バッド・クーパーがエレベーターで上がってくる。

「用件はなんだ?」
「友人のレイに会いに来た」
「ここにいるぞ、クソったれが」
「落ち着け、レイ、新しい挑戦者みてえだな、
マディ、教えてやれ!」
「ルールは簡単、レンゾは俺たちのボスで、
アームレスリングじゃ負けなしだ
今まで、どれだけ挑戦者がいたと思う?
山ほどだ、十四年間、圧倒的な強さを誇ってる
そんなレンゾに闘いを挑めるのは、一度きり
で、負ければ、レンゾがボスになる
逃げるなら今だぞ
もし、残って、負けて、
レンゾの命令に従わなけりゃ命はない
じゃ、決めろ、残るも残らねえもお前次第だ
そのガタイじゃ、逃げた方がよさそうだが」
「ここはなんだ?幼稚園か?保育園か?
俺が勝ったら、どうなる?」
「お前がボスだ」
「お前らのボスなんて、ごめんだ
俺が勝ったら、レイをもらう」
「中に入れ、いざ勝負だ」

勝負の序盤、レンゾが優勢に見えるが、
バッド・クーパーにまったく動じる様子はない。

「スタート位置」

そう言って、バッド・クーパーは簡単にイーブンの状態に戻してしまう。
仲間の声援に応え、レンゾは再び攻勢に出る。

「スタート位置にいるほうが楽だろう」

バッド・クーパーはそう言って簡単にスタート位置に戻してしまう。
レンゾは三度、ねじ伏せようとするが、
バッド・クーパーはいとも簡単にスタート位置に戻し、一気にレンゾをねじ伏せ、
顔面にパンチを見舞う。
レンゾの顔面は完全に潰される。
呆気にとられる男たち。

「レイをどうぞ、ボス…」
「誰か携帯をよこせ」
「でも、ここは圏外なんです、ボス」
「レイ以外、全員外せ」
「わかりました」

「じゃ、話そうぜ」

そう言いながらも逃げようとするレイの脚を撃つバッド・クーパー。

「よし、話そう」

「俺を殺すよう雇われたな、そいつの名は?」
言わせることも出来るぞ」
「知ってる
フィリップ・ジェフリーズってヤツだよ
少なくともそう名乗ってた
会ったことはねえ、電話で話しただけだ」
「続けろ」
「ヤツはマーフィー所長とグルだった
あんたは俺を殺る気だが、
俺が先に殺れば、自由の身のしてくれると言った」
「なぜ?」
「連中が欲しいもんをあんたが持ってるそうだ」
「ブリッグス少佐の話はしてたか?」
「いいや」
「やめとけ!レイ」
「銃なんか持ってねえ、見せたいもんがある」

そう言うとレイは、ポケットから指輪を取り出す。
テレサ・バンクス、ダギー・ジョーンズがはめていた例の指輪。
外に出された男たちが、モニターで二人の様子を見ている。

「ジェフリーズにあんたにはめるよう言われた
殺した後で」
「どこで手に入れた?」
「渡されたんだ、あんたと刑務所を出る直前にな」
「誰からだ?」
「看守かな?多分だが…
看守の制服は着てたが、見たことねえヤツだった」
「はめろ、左の薬指に」

指輪をはめるレイ。

「俺の欲しいもんは知ってるな?」
ヘイスティングスから聞いた座標だろ
正確には美人秘書のベティからだ
俺がおとなしく渡すと思うか?
渡したとして、それが本物だってなんでわかる?
俺はあんたを知ってる
ポケットに手入れていいか?」
「何が入ってるかによる」
「だから、座標だよ、
メモった数字がポケットに入ってるんだ」

ポケットからメモを取り出そうとするレイ。

モニターで二人を見ている男たちの中に、
リチャード・ホーンの姿が。

バッド・クーパーにメモを渡すレイ。

「フィリップ・ジェフリーズはどこだ?」
「知らねえ」
「レイ、フィリップ・ジェフリーズはどこだ?」
「最期の電話でダッチマンて店にいるって言ってた
だが、そんな場所ね…」

レイが言い終わる前に、バッド・クーパーはレイの額を撃ち抜く。

「それなら、知ってる」

レイの指から指輪が消え、
ブラックロッジの赤いカーテンの部屋の床に落ちる。

立ち去るバッド・クーパー。

赤いカーテンの部屋にレイの死体。
テーブルに指輪を置いた手は、
片腕の男フィリップ・ジェラードのものか?

※アームレスリングでボスを決めるなんざ、
なんと牧歌的な!
リチャードはどういう訳でここに辿り着いたのか?
ボスのレンゾを一撃で倒したバッド・クーパー対するリチャードのヒーローを見るかのような視線も気になる。
フィリップ・ジェフリーズとマーフィー所長は繋がっており、レイは二人から命令を受けていた。
座標の入手をその二人も狙っていた。
そして、とうとうバッド・クーパーが座標を手に入れた。


■ラスベガス:ラスベガス市警

フスコ・ブラザースのオフィス。
スマイリーが兄弟の母親からの電話を受けている。
オフィスの奥からは、叫び声と物音。

ダグラス・ジョーンズ(クーパー)の指紋の照合結果が届く。

「例の指紋だ、我らがダグラス・ジョーンズ
指紋照合システムにかけた結果、
二日前にサウスダコタの刑務所を脱走してた」
「なにっ⁈」
「しかも、なんと行方不明のFBI捜査官!」
「そりゃ、何かの間違いにも程があるな!
だろ?」
「じゃ、賭けるか?」
「じゃ、1ドル!」
「乗った!」
「よし!」

フスコ・ブラザースは報告書を丸めて、
ゴミ箱に捨ててしまう。

そこに、アンソニー・シンクレアがやって来る。

「あのー、すみません、クラーク刑事はどちらに?」
「裏口にいます、一服してますよ
どうぞ、奥のドアです」
「どうも」

アンソニーが奥のドアから外へ出ると、
クラーク刑事がタバコを吸っている。

「やあ」
「まったく、何の用だ?」
「聞きたいことがあって」
「ここには来るな」
「大事なことなんだ」
「よっぽどか?」
「ああ、教えて欲しいんだ、毒薬の、オススメは?
検知されないやつ」
「クソだな」
「何が?」
「アコニジンだ、鑑識も知恵をつけてきたが、
今のとこは一番だ」
「どこで手に入る?」
「出すもん出せば、用意してやる、クソが」
「俺にはなんであたりがキツい?」
「お前が腰抜けだからだ、顔見るだけで、ヘドが出る」
「俺は計画が失敗しないよう必死なだけだ
誰かが勘付いてる、だから毒がいるんだよ」
「高くつくぞ、五だ、五千ドル
毒が効くまで、二時間、逃げる猶予がある
お前みたいなビビリ屋にはぴったりだ」
「金は用意する」
「今夜、9時半、クローズリの店だ、裏口に来い」

アンソニーが去り、様子を伺っていた同僚刑事がクラーク刑事に話しかける。

「どうした?」
「ありゃ、ダメだ、誰かを毒殺したいらしい」
「トッドさんに知らせる」
「ああ」

※アンソニー・シンクレア、ダンカン・トッド、ラスベガス署の汚職刑事が繋がっていることが判明。
そして、ダンカン・トッドの背後にはバッド・クーパーがいる。


■ハイウェイ

暗いハイウェイをひた走るシャンタルとハッチのハッチェンス夫妻。

ユタ州かー、モルモン教
酒は飲まない、コーヒーも飲まない、
コーラも飲まないんだよ
しかも、結婚するまでセックスもしない」
「結婚は大勢と出来んだろ、噂じゃ確か女房は六人とか」
「にしても、信者が少ないね、飲めないからだよ」

サウスダコタでマーフィー所長を殺し、
現在はユタ州を走っているハッチェンス夫妻。
行き先は、ラスベガスか?


■ラスベガス:ラッキー7保険

ミッチャム兄弟の贈り物、BMWの新車でクーパーを送ってきたジェイニー・E。
オフィスに向かうクーパーをうっとり見つめる。

ロビーでクーパーを待ち受けているのはアンソニー

「おはよう、ダギー!
どうかな?熱々の美味いコーヒー」
「コーヒー…」
「おごるよ!実に優秀なダギー・ジョーンズに」
「ダギー・ジョーンズに…」

コーヒー・ショップに向かう二人。
美味しそうにコーヒーを味わうクーパー。
何か気になるものがあるようで、
店の中に入っていくクーパー。
クーパーが惹きつけられていたのは、
ケースの中のチェリーパイだった。

クーパーが席を外している隙に、
コーヒーの中に毒薬を入れるアンソニー

テーブルに戻ってきたクーパーの視線の先には、
アンソニーの肩の白い粉。
クーパーがツボを押すようにアンソニーの肩に触れると、アンソニーの良心がよみがえる。

「ダギー、君のコーヒーが…」
「君のコーヒー…」
「ああ、ダギー、本当にすまない!
俺が間違ってた!」

そう言うと、アンソニーはクーパーのカップの中身を捨てに行く。
残されたクーパーはアンソニーのコーヒーを飲む。
運ばれてきたチェリーパイを平らげるクーパー。
戻ってきたアンソニーは詫びを言いながら、
泣き崩れる。

「ダギー、本当に、本当にすまない!」

※クーパーの新能力は、大当たり確実のスロットマシーンや嘘を見抜くだけでなく、
ミッチャム兄弟の夢を操り、
身体に触れるだけで、アンソニーの良心もよみがえらせた。


ツイン・ピークス:RRダイナー

仕事中のシェリーにベッキーから電話がかかってくる。

ベッキー?」
「ママ、スティーヴン、昨夜も帰らなかった
これで二晩連続、もう二日だよ」
「ああ、可哀想に…」
「あたし、心配で」
「まだ、時間が必要なのよ」
「彼、今大変なことになってるかも、感じるの!」
ベッキー、また後で話しましょ、今忙しいの」
「ダメ…」
「やっぱり、今から店に来るのはどう?
ママが最高に美味しいチェリーパイ出してあげるから
バニラアイスとたっぷりのホイップクリームを乗せてね」
「それ、すごく惹かれる、ああ、美味しそう
わかった!今からすぐ行く!」
「急いでね、時間を見つけて話しましょう」
「OK、ありがと、愛してる!」
「私もよ!」

※アイスクリームにたっぷりのホイップクリームを添えたチェリーパイ!
濃いブラックコーヒーと一緒に、
私も食べたい!


■ラスベガス:ラッキー7保険

ブッシュネル社長のオフィス。
アンソニーが社長に懺悔している。

「自分でもあんな真似したなんて、信じられません
ダギーに毒を盛るなんて!
でも、ダギーはちゃんと見抜いてました
なのに、優しくて、すべて告白しました」
「告白…」
「するよ、ダギー、する
ブッシュネル、俺は長い間、あなたを裏切り、
ダンカン・トッドのために動いてました
金のために、あなたに嘘をついた」
「アンソニー、その件はとっくにダギーが暴いていた」
「ダギーが?」
「君の告白を受け、はっきりと感じる
君への怒り、軽蔑が、消えて行くのを
ダギーは身を呈して私に示してくれた
君がどう案件を操作し、私に多額の損害を与えたかを!
君を信じていたんだぞ!
友であり、我が社のナンバー・ワンだと思っていたのに!
「俺をナンバー・ワンだと?
どう償えばいいか、自分のしたことが恥ずかしいです
ダギーがいなかったら、俺はこの手で人を殺めていました
なんてことだ!」
「君を刑務所にぶち込み、
永遠に閉じ込めてやるつもりだったが
だがもし、ダンカン・トッドの悪事を証言するなら
考えなおすが」
「ええ、はい、やります
途中で死んでもかまいません
何週間も眠れず、血も吐きました
こんな人生、無理です
変えられないなら、死んだほうがいい
俺を助けてください!
正しいことがしたいんです、どうか…」
汚職警官、二人の件もか?」
「えっ?ダギーは彼らのことも?」
「彼らも…」
「トッドより危険です、あなたの頼みでも」
「いや、これは頼みではないぞ、アンソニー
「俺は自分のケツがふければ、それで…
ダギーは恩人です、感謝しないと」
「感謝しないと…」
「ありがとう…ありがとう…」


ツイン・ピークス:RRダイナー

非番らしいボビー・ブリッグスがやって来て、
カウンター席に座る。

ボックス席で事務仕事中のノーマの向かいの席にはエド・ハーレーの姿がある。

「やあ、ノーマ、シェリーはもう上がった?」
「ええ、上がったわ」
「そうか、わかった、邪魔はしないよ」
「いいのよ、ここで食事して」
「でも、もう注文したし」
「ボビー、いいから座れって!
一人でメシ食うな」
「ありがとう」
「それじゃあ、何か事件は?」
「ああ、そうだな、
今日オヤジが残したあるものが見つかったんだ
「本当?あるものって?」
「さあ、まだわからない、でも何か大事なものだ
きっとな
何なのか、必ず突き止める」

そこへ、ノーマの仕事のパートナー(らしき)男ウォルター・ローフォードがやって来る。
席を移るエドとボビー。

「何て、名前だった?」
エドよ、エド・ハーリー」
「ああ、そうだった、今日もキレイだよ」
「ありがとう、それでお世辞も訳は何かしら?」
「こうして急いで来たのは、
今朝先月の報告が上がってね、君と興奮を分かち合いたくて」
「それで?」
「何と、ノーマのRRの五店舗中三店舗が黒字計上だった
新規ビジネスにとっては、実にいい指標だ
しかも、この辺一帯のように
経済的に安定するのが難しい地域では特に
「じゃ、いいことね」
「最高だよ、実に素晴らしい」
「よかった」
「ただ、これを見て
実を言うと、不調な二店舗のうち、
一店舗はここ、この本店なんだ」
「この時季、売り上げが落ちるのはいつものことよ」
「だが、もう数ヶ月続いてる
そこで、勝手を承知で
POSシステムを用いて分析してみたんだ
他店舗とここ」
「全然、わからないわ、つまり、どういうことなの?」
「はっきり言うと、パイにコストがかかりすぎて
元が取れていない」
「ウォルター、前に言っておくべきだったんだけど
実はいろんな人から聞いた話だと
他の店舗で出しているパイは
どうも、ここのほど、美味しくないらしいの」
「それで?」
「契約通り、私は自分のレシピを丸々提供したけど
ちゃんと再現してないんじゃない?」
「どの店舗でも、君のレシピを守ってると断言するよ
だが、一方で、材料は各店舗の裁量に任せてる
「ううん、ダメよ、材料は自然のものじゃないと
オーガニックで、地元産の」
「わかってる、君のパイへの愛は」
「でも、そういう契約よ
「君は真の芸術家だ、だが愛は利益を生まないこともある
君を心から信じてるが、商売の視点から言うと
会社としては別のやり方も検討してほしい
高水準の品質で知られる君の名を損なうこともないままで」
「別のやり方というのが具体的にわかれば
考えてみるけど」
「君をがっかりさせるつもりは毛頭ない
これはいいニュースなんだ
ただ一貫性と利益を保持するためには
多少調整が必要で
例えば、そろそろ店名を本気で変えるとか
ノーマのRRに」
「ウォルター、ツイン・ピークスでは50年以上RRダイナーでやって来てるし
それで覚えてもらってるの」
「今の名前が悪いって言ってるんじゃない
でも、うちのリサーチの結果を思い出してくれ
みんな君の名前に好感を持ってたろ?
ノーマのRRだ、ビシッと決まるんだ
君はチェーン店の顔なんだから
後で、食事でもどう?お祝いに」
「ええ、いいわ、是非」

ノーマとウォルターを心配そうに見つめるエ
ド。

※前回のオードリー・ホーンに続き、旧メンバーからビッグ・エド・ハーリーが再登場!
材料の質を下げて儲けを出せとノーマに迫るウォルター。
めちゃくちゃ、胡散臭い!
店だけでなく、ノーマ自身を狙っているウォルター。
エドならずとも、ノーマが心配だ。
それにしても、25年の間に、
ノーマはRRダイナーをチェーン展開していたとは、
なかなかのやり手!
ボビーはシェリーに未練たっぷりだね。


ツイン・ピークス:ネイディーン・ハーレーのカーテンの店

ネイディーンの店、“RUN SILENT, RUN DRAPES”。
音もなく、開いたり閉じたりするショーウィンドウのカーテン。
ショーウィンドウにディスプレイしてある金色のシャベルに気付いたジャコビー先生が店の前でトラックを止める。
ジャコビー先生のブザーで表に出て来るネイディーン。

「やだっ、ウソ!ああ、ジャコビー先生!」
「ネイディーン、君なのか?」
「私よ、Dr.アンプとお呼びしても?」
「私だよ」
「いつもは裏口、使ってて
先生の番組の大ファンなの!
ものすごく刺激受けてる」
「私はそこのディスプレイがすごく気に入った」
「本当にそう?」
「素晴らしいよ」
「本当に気に入ってくれた?」
「最高傑作だ!」
「しかも、このカーテンはね、一切音がしないのよ
私からDr.アンプへの感謝の気持ち
ホントにありがとう!
今、本気で始めてるの
シャベルで掘って、私もクソから出る!」
「ああ、ネイディーン
実に嬉しいことを言ってくれるなあ
勇気が出るよ
だが、本当に連中は悪なんだ」
「私は先生の最も忠実な兵士よ、または、穴掘り人」
「多分、最後に君を見たのは
七年前ほど前になるかなあ
君は床に這いつくばって、ジャガイモを探してた
「それって、どこで?」
「スーパーだよ、君はジャガイモを落としたんだ
確かひどい嵐の日だったよ」
「ああ」

※久しぶりの再会だったジャコビー先生とネイディーン。


ツイン・ピークス:サラ・パーマーの自宅

テレビの前に陣どり、酒を飲んでいるサラ・パーマー。
テレビに映っているのは、ボクシングの試合だが、
どうも様子がおかしい。
何度も何度も同じシーンが繰り返されている。

サラには、気にする様子はなし。


ツイン・ピークス:オードリー・ホーンの自宅

行方不明のビリーを探しに行くはずのオードリーとチャーリーだが、まだ自宅にいる。

「彼女、何だって?」
「オードリー、もう終わったはずだ」
「教えてっ!」
「オードリー、やめなさい!」
「あたし、自分がここにいないみたいで
そんな感覚になったことって、ない?」
「ない」
「まるで他に場所にいて、別人になったみたいな
わかる?」
「いや、常に自分という意識はある
必ずしもいい感覚ではないが」
「自分じゃないってことだけは、はっきりわかる」
「いわば、実存主義の基本中の基本だな」
「ふざけないでよ!こっちは真剣なの!
自分以外の誰を信じればいいのよ?
なのにその自分が誰なのかわからない!
一体どうすればいいの?」
「君がすべきなのは、ロードハウスへ行って
そこでビリーを探すことだ」
「かもね、そこは遠い?」
「オードリー、場所はわかってるはずだ
事情を知らなければ、君がラリってると思うとこだ」
「教えてよ!場所は?」
「私が連れて行くよ
だから、もうふざけるな!
でなきゃ、君の物語も終わりにさせる」
「あたしの物語って何よ?
それって通り沿いに住んでた少女の話?
そうなの?」
「君が出掛けたいと言ったんだ
なのに、今は違うようだなあ」
「家にいたいけど、出掛けたい
両方なのよ、どっちにすべき?
あなたはどっちなの?
助けて、チャーリー、ここはまるでゴーストウッドよ」

泣き崩れるオードリー。

※オードリーはかなり精神的に不安定な様子だが
チャーリーはティナから一体どんな話を聞いたんだろうか?
チャーリー言うオードリーの物語とは?
通り沿いに住んでた少女=ローラ・パーマー?


ツイン・ピークス:ロードハウス

今夜ロードハウスのステージに立つのは、
ジェームズ・ハーリー。

ジェームズの歌声に涙を流す女レネー。

ジェームズを演じるジェームズ・マーシャルの歌声はこちら👉Twin Peaks: The Return | Part 13 "Just You" | SHOWTIME Series (2017) - YouTube

※ジェームズが歌っている『JUST YOU 』は前シーズン、彼がジェームズとドナと一緒に歌っていた曲と同じ曲。
多分、前シーズンでは歌声も吹替の声優さんの声だったと思う。
ジェームズ(ジェームズ・マーシャル)の意外に高い声にびっくり!
若きジェームズの歌声はこちら
👉Twin Peaks James song (Just You) - YouTube


ツイン・ピークスエドのガソリンスタンド

デスクでスープを飲んでいるエド
何を思っているのか?
小さなメモを燃やすエド

エドから見た店の外の様子。
これ、どこかで見覚え、ありませんか?
そう、問題の第8話で登場した、
Woodsman たちが蠢いていたあのガソリンスタンド。
詳しくはこちら
👉ツイン・ピークス The Return Episode 8 〈第8話〉 - 極私的映画案内


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【ここまでの死者】
⚫︎サム・コルビー、トレイシー・バーベラード《第1話》
死因:全身をグチャグチャにされる
犯人:エクスペリメント

⚫︎ルース・ダベンポート《第1話》
死因:頭部切断による出血多量
犯人:Woodsman

⚫︎フィリス・ヘイスティングス《第2話》
死因:頭部への銃創により即死
犯人:バッド・クーパー

⚫︎ジャック《第2話》
死因:頭部を潰される
犯人:バッド・クーパー

⚫︎ダーリャ《第2話》
死因:殴られた上、頭部を撃たれる
死因:バッド・クーパー

⚫︎ダグラス(ダギー)・ジョーンズ《第3話》
死因:不明(ブラックロッジに連れ去られる)
犯人:不明

⚫︎ダギーの車を盗もうとした車泥棒2名《第5話》
死因:車に仕掛けられた爆弾による爆死
犯人:ロレインに雇われたジェイクとジー

⚫︎ツイン・ピークス在住の男児《第6話》
死因:轢き逃げ
犯人:リチャード・ホーン

⚫︎ロレイン《第6話》
死因:アイスピックで滅多刺し
犯人:アイク“ザ・スパイク”・スタッドラー

⚫︎ロレインのオフィスの目撃者《第6話》
死因:アイスピックで滅多刺し
犯人:アイク“ザ・スパイク”・スタッドラー

⚫︎ラジオ局の受付《第8話》
死因:頭部を潰される
犯人:Woodsman

⚫︎ラジオ局のDJ《第8話》
死因:頭部を潰される
犯人:Woodsman

⚫︎ウィリアム・ヘイスティングス《第11話》
死因:頭部を潰される
犯人:Woodsman

⚫︎マーフィー所長《第12話》
死因:ライフルによる射殺
犯人:ゲイリー“ハッチ”・ハッチェンス

⚫︎レイ・モンロー《第13話》
死因:額を銃で撃ち抜かれる
犯人:バッド・クーパー

=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=
⚫︎ツイン・ピークス The Return (全18回)
TWIN PEAKS THE RETURN
監督:デヴィッド・リンチ
脚本:デヴィッド・リンチ,マーク・フロスト
音楽:アンジェロ・バダラメンディ


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ツイン・ピークス シークレット・ヒストリー

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旧バージョン持ってたけど、ブックオフに売ってしまった。。。

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