極私的映画案内

新作、旧作含め極私的オススメ映画をご案内します。時々はおすすめ本も。

ツイン・ピークス The Return Episode 6〈第6話〉

EPISODE 6

ラスベガス

既に日は落ちたが、
退社したダギー・ジョーンズならぬクーパーは
まだ例の銅像の前から離れない。
何やら袖口を気にしている。
トロール中の警官に帰宅を促されるクーパー。
名前と住所を聞かれるが、
警官のバッヂの方が気になるようだ。

ランスロット…」
ランスロット・コート?」
「赤いドア…」

辛うじてこれだけ答えることのできたクーパー。

※ブッシュネルの“捜査のプロ”という言葉に反応したり、警官のバッヂを気にしたりと、クーパーの中の何かが蘇ってきているのかもしれない。


ラスベガス:ダギー・ジョーンズの自宅

ベッドに入り本を読んでいるサニー・ジム。

玄関のベルが鳴る
ジェイニーEが出ると、
警官に送り届けられたクーパーの姿がある。
ジェイニーEは警官に礼をいい、
ダギーを迎え入れる。
警官のバッヂを愛おしそうに撫でるクーパー。

「あ、奥さん、封筒が落ちてますよ」

玄関の外に置かれていた封筒を
警官に手渡されるジェイニーE。

サンドイッチの夜食をとるクーパーとジェイニーE。

クーパーが持ち帰った書類に目をとめたジェイニーEは警官から渡された封筒を思い出す。
封筒には何も書かれていない。

父親を寝ずに待っていたサニー・ジムにおやすみを言うようジェイニーEに促されたクーパーは、
ポテトチップスの袋を手にしたまま二階へ。

二階に上がったクーパーは
サニー・ジムの部屋ではなく、
別の部屋に入っていってしまう。
父親の様子を伺っているサニー・ジム。
息子に気づいた父親に
自分のベッドの足元に座るよう合図する。
ニコニコしながら自分を見つめる息子に気付かず、
ポテトチップスを食べ続けていたクーパーだったが、
ようやく息子の視線に気付き、
自分だけチップスを食べているのが気まずかったのか
毛布の上にチップスをひとつ置く。

「歯磨きしちゃったから」

真っ当な子どもの反応をする良い子のサニー・ジム。

「カウボーイ・ライト点けといてもいい?
僕が寝るまでいてくれる?」

拍手で点灯するカウボーイ・ライト。
この仕組みが面白かったのか、
自分もやってみるクーパー。
親子の間でライトを点けたり、消したり、
しばしの応酬。

一方、階下からは封筒の中身を見たジェイニーEの尖った声が。

「ダギー、今すぐ下に降りてきて!今すぐ!」

ジェイニーEに首根っこを掴まれ、
テーブルにつかされるクーパー。

「ねえ、自分の立場わかってるの?
あの人たちに支払いのアポ取るはずだったでしょ?
それが何でこうなるわけ?
どういうことか説明してよ!」

そう言ってジェイニーEが手にしたのは、
ダギーとジェイドの密会写真だった。
ジェイドの写真を見て嬉しそうにしてしまうクーパー。

そこで電話が鳴る。
クーパーに出るよう言いながらも
自分が電話に出るジェイニーE。

「はい」
ダグ・ジョーンズ?」
「どちら様?」
ダグ・ジョーンズ!」
「彼、体調が悪いの」
「封筒受け取ったか?」
「ええ、貰った、ご親切にどうも!
じゃあ、教えてもらえる?
彼、おたくにいくら借りたの?」
「聞いてないのか?」
「ええ、何も聞いてない!
こんなことになってるなんて今知ったくらいよ」
「五万ドルだ」
「彼にそんなお金作れると思う?
そんなに稼げるわけないでしょ?
ないって言ったらどうするつもり?
脚でも折るわけ?
だけどいい?
脚なんか折ったら余計そんな大金払えなくなるわよ!」
「とにかく五万ドルだ、期限は過ぎてる
明日ジョーンズさんの会社に取りに行くから金を用意しておけ」
「だーめ、だめ、だめ、だめ!
会社に行くのは絶対だめ!
話だったらあたしがするから、公園に来て!
グイネリアとマーリンの角の、モールの隣り、
赤いバッグを持って待ってるから!
「時間は?」
「明日の昼12時半」

電話を切ったジェイニーEはひとしきりクーパーを叱りつけ、クビにならないよう持ち帰った仕事を片付けろと言いつける。


青から黄色、赤へと変わる信号機。


※ベッドに入っていたサニー・ジムが読んでいた本は、フランクリン・W・ディクソンによる少年ミステリーシリーズ、《ハーディ・ボーイズ》シリーズの中の一冊、『水車小屋の秘密』。
因みにフランクリン・W・ディクソンはペン・ネームであり、《少女探偵ナンシー・ドルー》シリーズを手がけた出版社ストラッテマイヤー・シンジケートのライター達が手がけている。


ブラックロッジ:赤いカーテンの部屋

何かを探すように右手をかざす片腕の男フィリップ・ジェラード。


ラスベガス:ダギー・ジョーンズの自宅

上司のブッシュネルに渡された事件資料を眺めているクーパー。
すると、カーペットの上に赤いカーテンの部屋とフィリップ・ジェラードの姿が現れる。

You have to wake up.
目を覚ませ、目覚めろ
Wake up.
目覚めろ
Don't die.
死ぬな
Don't die.
死ぬな
Don't die.
死ぬな

右腕を動かしながらそう言うとフィリップ・ジェラードは姿を消す。

クーパーが事件資料に視線を戻すと、ある項目が星印をつけたように光っている。
そこに鉛筆で印をつけるクーパー。
次のファイルは二箇所光っている。
クーパーは、今度は縦線を引き、ハシゴや階段のような絵を書き込む。
次々に資料に線や図形を書き込んでいくクーパー。

※現世に戻ってきたクーパーは、言われた言葉を繰り返したり、人の動きの真似をしたりと、
赤ん坊というか、まるでひと真似子猿状態。
鉛筆もきちんと持てていないし、
文字は書けない様子である。
その代わり当たりの出るスロットマシンが分かったり、
嘘が見抜けたり、チェックすべき項目が分かるらしい。


フィラデルフィア

土砂降りの中運転中のアルバート・ローゼンフィールドはゴードン・コールと通話中。

「それじゃゴードン、楽しい夜を!
こっちはいつ帰れるか」
「ありがとう、アルバート
いいか、もう一度言っておくが、
今夜お前がやる仕事は非常に、非常に重要だ
私もずっとお前のことを考えているよ」
「ええ、気温は1度、土砂降りの夜の街、
最高ですよ!」

車を降りたアルバートは一軒のバーに入っていく。
バーの名前は、
マックス・フォン・バー
(MAX VON'S BAR )

アルバートを待っていたのはプラチナ・ブロンドでボブカットの女ダイアン・エヴァンス

「ダイアン」

アルバートが声をかけると女が振り向く。

「どうも、アルバート

※デイル・クーパー捜査官のアシスタント、
ダイアンは実在した!
前シーズン放送時には、果たして実在するのかどうか話題になることもあったダイアン。
彼女はクーパーを一番良く知る存在と言ってもいいかもしれない。
演じるのは、デヴィッド・リンチ作品常連の
ローラ・ダーン


ツイン・ピークス:とある倉庫

ドラッグをお試し中のリチャード・ホーン。
屈強なボディガードを従えた取引相手の男はレッド

「すっ、すっげえ、これマジで!」
「そうだろ?お坊ちゃん、
残りだが、メリー・アンの所にあるから取りに行け」
「何でその名前を?この辺、詳しいの?
やっべえ、マジでこれ効くわ」

「手について学んだことあるか?」

空手の構えのような動きをしながら突拍子もない質問をするレッド。

「どう思う?
この辺で何週間か過ごしてみたんだが、気に入ったよ
ここならカナダから上物を持ち込める」

いきなり右脚を地面に打ち付けながら横っ腹をさするレッド。

「肝臓に問題があってな」

「マジでこんなショボい町、楽勝だろ?
警官どもも皆ぬるいしさ
保安官なんかあれ90歳くらいじゃね?」

「『王様と私』って映画観たか?」
「えっ?」
「気に入ったって言ったろ?どう思う?
お前、やり過ぎてねえよな?」
「ああ」
「そうしとけよ、ひとつ問題があるんだ、
お前をまだ知らない
見てるからな、見てる、わかったな!」
「ああ、わかった、小僧って呼ぶな」

答えずに大笑いするレッド。

「いいか?よく覚えとけよ
小僧、もし俺をコケにするような真似をしたらその頭切り開いて脳ミソ啜ってやる
ハッタリじゃねえぞ!」

そう言ってレッドはポケットからコインを取り出し宙に弾く。
すると、回転しながら宙にあったはずのコインはリチャードの口の中から出てくる。
しかし、次の瞬間、コインはレッドの右手の中に。

「これはお前」

そう言うとレッドはコインを左手の甲に移す。

「これは俺、表は俺の勝ち、裏はお前の負け」

狐につままれたようなリチャード。

※ロード・ハウスでのリチャードの怪しい動きはやはりドラッグの取引だった。
取引相手のレッドはEpisode 2で女友達とロード・ハウスに来ていたシェリー・ジョンソンに色目を使っていた男。
「表は俺の勝ち、裏はお前の負け」
すなわちリチャードに勝ち目はないということである。
身体の動きも怪しく、言うことも突拍子もなく、
妙な“間”の持ち主のレッド。
ブラックロッジに通じる人物なのか?


ツイン・ピークス

レッドと別れたリチャードは運転中。
すっかり煙に巻かれて終始レッドのペースに巻き込まれたリチャードはハンドルを叩いて悔しがる。


ツイン・ピークス:ファット・トラウト・トレイラー・パーク

トレイラー・パークの管理人カール・ロッドは出掛けるところだ。
そこへ住人のミッキーがやって来て郵便物を取りに行くので車に同乗させてくれと言う。

毎日同じ時間に町に出かけるカール。
カールはミッキーにリンダの様子を尋ねる。
(リンダはミッキーの家族?)
リンダは車椅子の生活を強いられているらしい。

煙草に火をつけるカール。

「吸うか?」
「ああ、いや、やめたんだ」
「やめた?」
「ああ、もう一年になるかな」
「俺はこの75年毎日欠かさず吸ってる」

※ファット・トラウト・トレイラー・パークは、ボブに身体を乗っ取られたリーランド・パーマーに殺されたテレサ・バンクスが住んでいた場所。
ハリー・ディーン・スタントン演じるカール・ロッドは前シーズンの前日譚『ローラ・パーマー 最期の7日間』に続き登場。


ツイン・ピークス:RRダイナー

ボックス席ではとてもふくよかな女性客ミリアム・サリヴァンが、これまたとてもふくよかなウェイトレス、個性的な笑い声の持ち主エイダ(時間に厳しいドイツ系)とおしゃべりしている。

「その店の前で言ったの、
私の名前のついたカップケーキがありそう!
で、入ってみたらあったの〜!
これって魔法よね〜
RRの前を通った時も、うーん、私の名前のついたチェリーパイがありそう!
で、入ってみたらその通りあったの!
今日あたしの名前がついてたパイはこの二つ!」

パイを二つ平らげ、コーヒーを二つテイクアウトにしたミリアムはお釣りをチップにと気前がいい。
そんな余裕ないはずなのにと気の毒がるシェリーとエイダ。

※ミリアム・サリヴァンは保育園の先生という設定。


ツイン・ピークス

いまだレッドに対する怒りが収まらないリチャード。
ドラッグの影響もあり、トラックのスピードを上げる。


ツイン・ピークス

公園のベンチに座り、タバコを片手にコーヒーを楽しんでいるカール。

そこへ追いかけっこをしながら通りかかる幼い少年と母親らしき女性。
楽しげな親子の姿に微笑むカール。


ツイン・ピークス

車を飛ばすリチャード。
前方に数台車が詰まっているが、
リチャードは車列を追い越そうとする。

横断歩道では先ほどカールが目にした親子を渡らせようと一時停止し合図するトラックの運転手。
男の子が横断歩道を渡っていると、
そこにリチャードのトラックが突っ込んでくる。
男の子は、あっけなくトラックに轢かれてしまう。
リチャードは停車することなくそのまま逃走。
母親が駆け寄るが、男の子は動かない。

猛スピードで逃走するリチャードのトラックを目撃するミリアム。

異変に気付き親子の元へ歩み寄ろうとするカールに男の子の魂が昇天するのが見える。

言葉もなく親子を見つめる町の人たち。


事故現場の電信柱のアップ。
刻まれた数字。
32810

※またまた気になる数字。
この数字は『ローラ・パーマー 最期の7日間』にも同じものが出てくるらしいのだが、要確認。
《追記》
『ローラ・パーマー 最期の7日間』を再見して確認したところ、電信柱はファット・トラウト・トレーラーパーク近辺のもので、数字は、
24810

ただし、『ローラ・パーマー 最期の7日間』に登場するファット・トラウト・トレーラーパークと今シーズンのファット・トラウト・トレーラーパークは別物の可能性もある。
今シーズンの看板は、
NEW FAT TROUT TRAILER PARK
となっていて“NEW”が付いている。
トレーラーパークや電信柱が移動したところで、
もう驚くことはない。


■ラスベガス:ダンカン・トッドのオフィス

デスクのパソコンで作業中のダンカン・トッド。
モニターに赤い四角形が現れる。
ダンカンはキーを叩き四角形を消すと金庫の中から指紋が付かないように布で掴んで封筒を取り出す。
封筒には黒い丸●がついている。


■ラスベガス:郊外の住宅地

爆発炎上したダギーの車の収容作業中。
ナンバープレートは屋根の上まで吹き飛んでいる。

向かいの家ではヤク中の女が叫んでいる。

「119!119!」

※この数字が登場するのは二度目。
これも今後の展開に関係あるんだろう、多分。
ダギーの車の収容作業をしている警官が屋根の上に飛んでいたナンバープレートを読む。
「デヴィッド、ユニオン、ジョージ、エドワード、リンカーン、ルピタ(?)」
これにも何か意味が?


■とあるモーテル

モーテルの一室。
サイコロを振り出た目をメモしている小人の男。
彼の名は、アイク“ザ・スパイク”スタッドラー

ドアの下から封筒が差し入れられる。
封筒には黒い丸●の印。
ダンカン・トッドが金庫から取り出したものだ。
封筒の中身は二枚の写真。
一枚はダギー殺しをジェイクとジーンに命じた女ロレイン。
もう一枚はダギー・ジョーンズの写真だった。
アイスピックで二人の写真を突き刺すザ・スパイク。

※ダギー殺しを命じたのはダンカン・トッドだということが判明。
ダギーの殺害に失敗したことでロレインにも殺害司令が出たのか?


■ラスベガス:ラッキー7保険

身体にぴったりの黒のスーツで出勤のクーパー。
今朝のフィルはクーパーのコーヒーも用意してくれたらしい。
なかなかエレベーターから降りずにフィルを困らせるクーパー。

クーパーは早速ブッシュネルのオフィスに呼ばれる。
様子を伺っているのはクーパーに嘘をついていると言われたトニー・シンクレア。

クーパーが線や図形を書き込んだ資料をチェックするブッシュネルだったが、彼には意味がわからない。

「どういうつもりだ?
この子どもみたいな落書きは
これにどういう意味があるっていうんだ?
今君に必要なのは専門家の助けだ、ダギー」

一向に要領を得ないクーパーにお手上げ状態かと思われたブッシュネルだったが、
彼はクーパーが書き込んだ線や図形の意図に気付く。

「ダギー、助かった
このことは胸に仕舞っといてくれ
厄介な話だ
あとは私がやろう
後で手を貸してもらうかもしれんが
君のお陰だ、よく考えるよ」

ブッシュネルは握手を求めるが、
人まね小猿状態のクーパーはブッシュネルと同じ動きをするので、背中を向けて同じ右手を差し出してしまい二人は握手出来ない。

※クーパーは書類の不正を指摘したのか?


■ラスベガス:グイネリアとマーリンの角の公園

赤いバッグを抱えて借金取りを待っているジェイニーEはとてもイライラしている様子。
そこへ借金取りのコンビ、トミージミーがやって来る。

ダギーはフットボールの賭けで負け、借りた金は2万ドルだったが、3週間で利息がかさみ借金は5万2千ドルだと言うトミーとジミー。

「うちの夫は勤め人で、妻と子供がいる
あの人に5万2千ドルもの大金、払えるわけないでしょ!
うちには余裕なんかない、車だってやっすいポンコツだし、
カッツカツでやってるの、
ただでさえ苦しいのにあんたたちにまでカモにされたんじゃたまらない!
だから、落とし所を考えたの
あたしの知らないところで夫はあんたたちに2万ドル借りた、ご親切にどうも!
ギャンブルに手を出した夫が悪い
お金は返すから
今どき銀行になけなしのお金を預けたって利息は1%もつかない
そんな中、25%つけるって言ったら皆飛びつくわよね?
あたしは今それでどうかって言ってるわけ
ここは2万5千で手を打たない?
それで最初で最後、一度限りの提案よ」

ジェイニーEは二人に猛烈にこうまくし立てると2万5千ドルを渡す。
ジェイニーEの勢い飲まれ、呆気にとられ彼女を見送るトミーとジミー。

※借金取りはジーンとジェイクではなく、トミーとジミーの二人組だった。
ダギーの借金と殺害司令は別件。
クーパーはカジノで42万5千ドルも勝ったのに、
借金を値切り倒したジェイニーEよ、あっぱれ!
しっかり者と言えば聞こえはいいが、
ちょっと怖いです。


■ロレインのオフィス

電話中のロレイン。
そこへ悲鳴が聞こえ、ザ・スパイクがアイスピックを手にロレインに襲いかかる。
メッタ刺しにされるロレイン。
更に目撃者を刺し殺すザ・スパイク。
アイスピックの先は90度曲がってしまう。
ショックを受けた様子のザ・スパイク。

※殺される直前、ロレインが電話で話していたのはジーンかジェイクのどちらかだと思われる。
3人の遺体とは、爆発炎上したダギーの車から発見された車泥棒のものだろう。


ツイン・ピークス

人気のない空き地まで逃げてきたリチャードは悪態をつきながらトラックのフロントグリルについた血をペットボトルの水で洗い流す。


ツイン・ピークス:保安官事務所

洗面所で手を洗っているホーク副署長。
ポケットから櫛を取り出そうとしてコインを落としてしまう。
転がったコインはトイレの個室へ。
コインを拾おうとして屈んだホークはドアの下方に取り付けられたプレートに目を止める。

先住民の横顔
NEZ PERCE
MANUFACTURING
の文字。

ドアの上方に目をやると板が剥がれかかっている。
これに暗示めいたものを感じたホークは一気に板を剥がす。
板を剥がすと、そこには数枚の紙があった。
慌てて洗面所を出るホーク副署長。

一方、トルーマン保安官の元にはまた妻ドリスが訪れている。
父親の車が直ってなかったとすごい剣幕でまくし立てている。
妻をなだめ、自分のオフィスへ連れていく保安官。

「俺だったらあんな女耐えられねえな」

そう言う署員のチャドに咎めるような視線を送る女性署員。

「なんだ?」
「何にもわかってないくせに」
「あ、そう、じゃ教えてよ」
「もういい」
「何が悪いんだよ?
自由の国だ、意見言ってもいいだろ」
「言い過ぎだけど…
奥さん、前はああじゃなかったの
息子さんが自殺したの聞いてない?」
「ああ、噂は聞いてるよ
兵隊さんやるの辛かったって〜」

そう言って泣き真似をするチャドを呆れたように見つめる女性署員。
もう一人の署員ジェスは心ここにあらずといった様子。

※ホーク副署長が洗面所で発見したのは、
おそらくローラ・パーマーの日記の一部では?
丸太からのメッセージにあった“ないもの”とはローラの日記の一部のことだったんだろうか?
トルーマン保安官の息子は、アフガニスタンイラクに派遣された兵士だったらしい。
帰国後のPTSDで自殺したのだろうか?
だとしたら、トルーマン保安官がいつも哀しげなのも無理はない。


ツイン・ピークス:ロード・ハウス

ロード・ハウスの今夜の歌手は
Sharon Van Etten

彼女が歌うエンディングの曲『TARIFA』はこちら👉Sharon Van Etten - Tarifa - YouTube

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ダイアンという名前だけでは一瞬気付かなかったが、
クーパー捜査官のアシスタント、
ダイアンは実在した!
これが今エピソード最大のニュース!
ダイアンを演じるのが、ローラ・ダーンというのも、
デヴィッド・リンチの彼女に対する愛を感じる。
毎エピソードのラストは今のところロードハウスでのライブシーンがお決まりになっているが、
どのバンドもすごくいい!
放送終了後にはサントラが発売されるんじゃないかな。

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⚫︎ツイン・ピークス The Return (全18回)
TWIN PEAKS THE RETURN
監督:デヴィッド・リンチ
脚本:デヴィッド・リンチ,マーク・フロスト

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ツイン・ピークス シークレット・ヒストリー

ツイン・ピークス シークレット・ヒストリー

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旧バージョン持ってたけど、ブックオフに売ってしまった。。。

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ローラ・ダーンは主人公の背中を押す教師役で出演。
監督はジョー・ジョンストン

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👇『ローラ・パーマー 最期の7日間』に続き出演のハリー・ディーン・スタントンの代表作といえばこちら『パリ、テキサス』。
監督はヴィム・ヴェンダース