極私的映画案内

新作、旧作含め極私的オススメ映画をご案内します。時々はおすすめ本も。

ツイン・ピークス The Return Episode 8 〈第8話〉

EPISODE 8


■ハイウェイ

マーフィー所長の手引きで連邦刑務所から逃走し、
ハイウェイをひた走るバッド・クーパーとレイ・モンロー。
運転しているのは、レイ・モンロー。
バッド・クーパーの携帯画面には見慣れない表示。

「この車、追跡装置が3つついてる」

そう言って、バッド・クーパーは携帯画面の表示をタップして消す。

「あの前のトラックに寄せろ」

レイに命じるバッド・クーパー。
レイが前方を走るトラックとの車間距離を縮めると、
バッド・クーパーはトラックのナンバーをショートメッセージで誰かに送信する。

DEGWW8

送信後、携帯を窓から捨てるバッド・クーパー。

「逃げたこと、怒んないでくれよ
こんなヘマこいて最悪だよ
出られて助かった
どうやったんだ?」
「ダーリャに話を聞いた
お前が必要だったんでな」
「ダーリャは?」
「安全な場所に着いたら、
電話することになってる」
「どこへ行く?」
「ファームと呼ばれる場所に行くのがいいだろう」
「だと思ってた、それが一番よさそうだ
とは言え、黙って逃しはしないだろ?
奴らだって
すぐに追いかけてくる」
「俺の欲しいものを持ってるな」
「ああ、持ってるよ
ちゃんと覚えてるから、
数字を全部、完璧に覚えてる
けどよ、クーパーさん、
相当な価値があるんだろ?
かなりの大金になるはずだ」
「そう思ってるのか?」
「思ってますよ」

バッド・クーパーはレイにハイウェイを下りるように指示する。
やがて車は舗装されていない細い道へと進み、
林の中へ。

用を足したいと車を止めるレイ。
その間に、グローブボックスから銃を取り出し車から降りたバッド・クーパーはレイに銃を向ける。

「レイ、その情報が欲しい」
「そうか」
「50万ドル、しくじったようだな」
「さあて、それはどうだろう?」

振り返ったレイも手に銃を持っている。
バッド・クーパーの銃には弾が入っていない。

「生憎だな、間抜けが!」

レイは立て続けに二発撃ち、
バッド・クーパーは倒れる。
止めを刺そうとレイがバッド・クーパーに近づくと、
林の奥から顔を黒塗りした浮浪者のような男(Woodsman)が3人姿を表し、
バッド・クーパーに駆け寄る。
Woodsmanたちは倒れたバッド・クーパーの周りに跪き、傷口から流れ出る血をバッド・クーパーの顔に塗りつけている。

すると、バッド・クーパーの血だらけの腹部にボブの姿が。

異様な光景に肝を潰したレイは車に飛び乗り、
慌ててその場を立ち去る。
辺りには白い煙が立ち込める。

※バッド・クーパーがグローブボックスから取り出した銃は、マーフィー所長にリクエストした“友だち”だろう。
しかし、その銃には弾が入ってなかった。
バッド・クーパーはマーフィー所長に裏切られたのか?
しかし、サウスダコタのバックボーン警察署に姿を現した黒塗り顔の浮浪者のような男がWoodsmanだったとは…。
辞書を引くと、
Woodsmanは「森の住人」という意味だが、
そんな牧歌的なモンじゃない!


■ハイウェイ

再び、ハイウェイに戻るレイ。
誰かと電話中。

「フィリップ、レイだ!
ああ、ヤツは死んだと…
でも、ヤツの仲間が現れたんで、確信は持てない
それにその…クーパーの中に何かいた!
それが今回の件の鍵になるかも
行き先は言ってあるから、
ヤツが追ってくればそこで捕らえる」

※レイはフィリップ・ジェフリーズに連絡を入れているし、彼の指示で動いているのかと思っていたが、
彼が銃も携帯も持っていたということは、
マーフィー所長とも通じていたということか?


ツイン・ピークス:ロードハウス

ロードハウスの今夜のバンドは、
ナイン・インチ・ネイルズ

曲はこちら『SHE'S GONE AWAY 』👉The Nine Inch Nails in Twin Peaks - YouTube

ナイン・インチ・ネイルズのフロントマン、
トレント・レズナーデヴィッド・リンチの『ロスト・ハイウェイ』にも音楽監修として参加している。
このシーンにも登場するアティカス・ロスと共に手掛けたデヴィッド・フィンチャーの『ソーシャル・ネットワーク』でゴールデングローブ賞アカデミー賞で音楽賞をダブル受賞。
デヴィッド・フィンチャーの『ドラゴン・タトゥーの女』『ゴーン・ガール』の音楽も手掛けている。


■ハイウェイから外れた林の中

Woodsmanたちから顔に血を塗りたくられ(介抱された?)横たわるバッド・クーパー。
突然、弾かれたようにガバッと起き上がる。


ニューメキシコ州

1945年7月16日午前5時29分

人類初の核実験実施。

閃光、キノコ雲、強烈な熱風、飛び散る粉塵。


古びたガソリンスタンド。
立ち込める白煙。
フラッシュする光。
亡霊のように行き来するのは大勢のWoodsman たち。



虚空から現われた白い人のようなもの(Experiment )が口から繭のような、あるいは卵のようなものを大量に吐き出す。

その中にも、ボブの姿が。


※1945年7月16日
この日行われた人類初の核実験、トリニティ実験。
この日から1ヶ月も経たない8月9日、
同型の爆弾「ファットマン」が長崎に投下された。
ゴードン・コールのオフィスにかけられていたキノコ雲の写真はここに繋がっているのだろう。
トリニティ実験が実施された当時のアメリカ大統領はハリー・S・トルーマン
ローラ・パーマー事件当時、ツイン・ピークスの保安官だったのは、同姓同名のハリー・S・トルーマン
これも意図されたものか?

ニューヨークのガラスボックスから現れサムとトレイシーを襲ったのは、ボブを生み出したエクスペリメントだった!

このシーンで使われているポーランドの作曲家クシシュトフ・ペンデレツキの『広島の犠牲者に捧げる哀歌』(Penderecki :Threnody to the Victims of Hiroshima )はこちら👉Penderecki: Threnody to the Victims of Hiroshima - Urbański, FRSO - YouTube


■ブラックロッジと現世の狭間?

漆黒の海。
(クーパーがブラックロッジから飛ばされた場所と同じか?)
やがて、島が見えてくる。
切りたった崖の上には城のような建物が。
一面壁で覆われているように見えるが、
ひとつだけ小さな縦長の窓がある。

室内には、ドレスとアクセサリーで着飾った女(Senorita Dido)がソファに座りゆっくりと体を揺らしながら、蓄音機から流れる音楽を聴いている。

女の右前方には、巨大なコンセントのような装置が鎮座している。
やがてその装置から異常を知らせるような音が響くと、
部屋の隅からタキシード姿の巨人が姿を現わす。

眉間にシワを寄せた巨人は、装置の中央にあるボタンを押し、音をとめる。

部屋を出た巨人が向かった先は、
客席を取り払った劇場のような大広間。
舞台の奥には大きなスクリーン。
そこに映し出されたのは、
核実験とガソリンスタンドのWoodsman の映像。
エクスペリメントの口からボブが吐き出されたところで映像がストップする。

すると、巨人の体はゆっくりと浮上する。
そこへソファに座っていた女が入ってきて、
舞台に上がってくる。
スクリーンは満点の星空。
空中で仰向けの姿勢になった巨人の口から星くずのようなものを吐き出される。

巨人の口から吐き出された星くずは、
やがて黄金に輝く球体となって女の方に降りてくる。

手を差し出した女の元におさまった球体には
ローラ・パーマーの姿が見える。
球体に口づけした女が送り出すように球体を放すと、
それはゆっくりと上昇し、まるで金管楽器のような管に吸い込まれてゆく。

スクリーンには、地球の映像。
管の先から出た黄金の球体は、
スクリーンの地球に向かって放たれる。
無事、役目を果たしたというような表情の女。

※巨人とSenorita Didoが住む城のある島が、
トリニティ実験の跡地に建つ記念碑の形とそっくり!


ニューメキシコ砂漠

1956年8月5日。
一面の砂漠地帯。
エクスペリメントから吐き出された卵のひとつが孵化しようとしている。

やがて、殻を破って這い出てきたのは、
羽根を持つ前半身は昆虫のようだが、
後ろ半身の足は蛙かトカゲの両生類のような異様な姿の生き物。

満月が雲に隠れる。


ニューメキシコ州

Woodsmanたちが蠢いていたガソリンスタンドの前を歩いてくるパーティー帰りらしいティーンエイジャーのカップル。

「あの曲、気に入った?」
「ええ、すごく気に入った
ああ、見て!
1セント見つけた!
ああ、表が上よ
幸運が来るって印!」
「幸運が来るように祈ってる」

※少女の見つけた1セント硬貨。
麻薬の売人レッドもコインでリチャードを煙に巻いていた。
奇妙な一致。


ニューメキシコ州

荒涼とした風景の中からWoodsmanが一人、
また一人、姿を現わす。

ハイウェイを走る夫婦の車の前に突然姿を現わすWoodsman。
驚いて車を止めた夫に話しかける。

「火、あるか?」

タバコを片手に何度も同じことを繰り返すWoodsman。
怯える夫は何も答えられない。
すると、車の前方にもうひとりのWoodsmanが姿を現わし、夫婦は堪らず走り去る。
スピードを上げる車の前方に、
更にWoodsmanの姿が。

※「火、あるか?」と「火よ、我と共に歩め」


ニューメキシコ州

夜道を歩くティーンエイジャーカップル。

「あなたが住んでるのって、街の方、なんでしょ?」
「そうだよ」
「学校のそばよね?」
「なんで知ってるの?」
「知ってるから」

「あなたはメアリーを送って行くと思ってた」
「いや、もう終わったんだ」
「じゃあ、もしかして悲しんでる?」
「別に」
「そう、そうなのね、
だったらよかった!
それなら…よかった
それじゃあ、送ってくれてホントにありがとう」
「送りたかったんだ…
キスしてもいいかな?」
「それは…どうかなあ?わかんない」
「一回だけ!お願い!」

微笑ましい軽いキス。
またね、と言ってわかれる二人。
名残惜しそうに、家に入る少女。


ニューメキシコ州

車の夫婦を恐れさせたWoodsmanが向かっているのは地元のラジオ局。

ラジオから流れているのは、
プラターズの『My Prayer 』。
客のひいたダイナーのウェイトレス、
車の修理工、
そして、意中の少年とキスをしたあの少女が
今夜の出来事を思い出しながら聴いている。

ラジオ局にやって来たWoodsmanは
受付嬢にあの質問を繰り返す。

「火、あるか?」

そう言って、受付嬢の頭を左手で鷲掴みにするとWoodsman は指の力だけで彼女の頭を握り潰す。

続いて放送ブースのDJにも同じ質問するWoodsman。
同じ質問を繰り返しながらDJに近づき、
彼の頭をまたしても鷲掴み。

乱暴にレコードをとめたWoodsmanはマイクに向かうと話し出す。

これが水だ
そして、これが井戸
すべて飲み干し、降りて行け
この馬は白目で、中は闇

同じフレーズを何度も繰り返すWoodsman。
これを聴いていたウェイトレス、修理工は次々に倒れる(眠る?)。
ベッドの上の、あの少女も体を横たえる。
彼女の元に、砂漠で孵化したあの異様な生き物が飛んで来る。
そして、操られたように開けられた彼女の口に、
“それ”は入り込む。
口を閉じた彼女は、“それ”を飲み込んでしまう。

同じフレーズを延々と繰り返しながら、
Woodsmanは薄笑いを浮かべ、
DJの頭を握り潰す。
頭蓋骨にめり込むwoodsmanの指。
崩れ落ちるDJ。

荒涼とした風景の中に姿を消すWoodsman。

眠りに落ちながら、眉間にシワを寄せる少女。

※凄惨なシーンにロマンティックなプラターズ
『My Prayer 』はこちら
👉"My Prayer" The Platters - YouTube

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今シーズンも既に第8回。
全18話の折り返し地点を迎えた今エピソードは、
何とも表現しようのない異様なエピソードとなった。
邪悪な者たちの起源、邪悪な者たちは、
人類初の核実験から生み出されたということが明らかになった今エピソードはシーズンの大きな転換点だろう。
しかし、極端に台詞が少ない!
文章にするのに難儀しました。

来週は、女子ゴルフの中継のため一週お休み。
先は気になるけど、
皆さん、この間に前半を復習しましょう!

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⚫︎ツイン・ピークス The Return (全18回)
TWIN PEAKS THE RETURN
監督:デヴィッド・リンチ
脚本:デヴィッド・リンチ,マーク・フロスト


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ツイン・ピークス The Return Episode 7 〈第7話〉

EPISODE 7


ツイン・ピークス:森の中

肩で荒い息をしながら森の中に佇むジェリー・ホーン。
困惑し、怯えているように見える。
そこへ電話がかかってくる。
ジェリーの兄ベン・ホーンからだ。

「ジェリー?ジェリー、ジェリー、何があったんだ?」
「クルマを盗まれた!」
「何?」
「今、言っただろ!」
「ジェリー、何があったんだ?
クルマを盗まれたのか?」
「今、同じこと言ったか?」
「何?ジェリー」
「俺、ハイみたいだーっ!」
「あ〜、勘弁してくれ」
「俺は今どこにいるんだーっ!」

泣きだしそうなジェリー。
通話が切れる。


ツイン・ピークス:保安官事務所

トルーマン保安官とホーク副署長が
ホークが見つけた紙片を前にしている。
ホークが洗面所のトイレのドアから見つけたのは、
やはりローラ・パーマーの日記の一部だった。

昨日の夜見た夢にそれは出てきた
私の名前はアニー
デイルとローラと一緒にいるの
いいデイルはロッジにいてそこから出られない
あなたの日記にそう書いておいて

ローラの友人ハロルド・スミスの自宅で見つかったローラの日記。
破りとられていたページは4ページあったはずだが、
見つかったのは3ページ。

午前1時30分
私は今まともに息ができないくらい泣いている
あれはボブじゃないってことがはっきりとわかったから

日記の一部を隠したのは、ローラに正体を悟られたローラの父親リーランドだというホークの意見。

「ローラが言うにはこれはあくまで夢の中のアニーの言葉です。そしてこう言ってる。
“いいデイルはロッジにいて
そこから出られない”

だが、アニーとロッジから出てきたのはハリーが見ているし、先生とグレート・ノーザンへも運んでます。
ただ、本当にいいクーパーがロッジから出られないのなら、あの夜ハリーが見たアニーと一緒にロッジから出てきたクーパーは、
いいクーパーじゃない

電話でハリーに当時の事情を聞こうとする保安官。
しかし、ハリーは具合が良くないようで、
保安官は話を切り出せない。

※アニーとは、ノーマ・ジェニングスの妹でクーパーの恋人でもあったアニー・ブラックバーンのこと。
彼女は、クーパーのかつての上司ウィンダム・アールによってブラックロッジに連れ去られた。
破りとられたローラの日記のうち1ページは
いまだ行方不明である。
そこには何が書かれているのか?
トルーマン保安官とホークはブラックロッジから出てきたクーパーが“いいクーパー“ではないと気付く。


ツイン・ピークス

ある住人の家に話を聞きにきたアンディ。

「君のトラックだろ?」
「確かに俺んだが、
ここじゃ話せないって言ってるだろ?
頼むから帰ってくれよ」
「だが、誰が運転してたか聞かないと」

住人のものであるトラックについて事情を聞きたいようだが、男はここでは話せないの一点張り。
何か怯えている様子。
アンディは別の場所で会って事情を聞くことに。

※リチャードがホーン家の人間なら、
彼が少年をひき逃げしたトラックはあまりにボロ車だと思ったが、どうやらトラックは盗んだものだったようだ。
住人はトラブルに巻き込まれたことに気付いているようだ。


ツイン・ピークス:保安官事務所

ヘイワード先生と電話中の保安官。
スカイプで話を聞くことに。
モニターがデスクに内蔵されている。
意外にもハイテクな保安官のデスク。
しかし、タイピングは両の人差し指オンリーの保安官。
グレード・ノーザンでクーパーを診察した時のことをヘイワード先生に尋ねる。

「クープをとは親しくなっていたが、
あの朝の彼の様子は奇妙だった
クープを病院へ連れて行き、
私が回診をしてる間に検査を受けさせたが、
その1時間後、
ICUからこっそり出てくる彼を見かけた
服もちゃんと着替えてたよ
そして次の瞬間、
クープが振り返ると
あの奇妙な顔がそこにまた見てとれた
思わずクープと呼んだが、
彼は何も言わず背を向けると立ち去ったんだ」

ヘイワード先生はクーパーがICUにいたオードリー・ホーンの様子を見に行ったと思ったという。

※当時、オードリー・ホーンは銀行の爆破事件に巻き込まれICUで昏睡状態だった。
その後、オードリーは無事回復したのだろうか?
ものすごくおじいちゃんになっていたウィル・ヘイワード先生役のウォーレン・フロスト
彼はクリエイターのマーク・フロストの父親でもある。
スカイプでの出演はウォーレン・フロストの体調を考慮してのものだったのかもしれない。
ウォーレンは、この撮影の後亡くなっており、
今エピソードは彼に捧げられている。


サウスダコタ州バックホーン警察署

デイヴィス大佐に派遣されたシンシア・ノックス大尉がデイブ・マックレー刑事を訪ねてくる。
例の指紋の出どころを確認したいと言うノックス大尉。
彼女は、指紋が遺体から採取されたと知り驚く。

首なし遺体の年齢は40代後半。
死亡時期は5日から6日以内。

デイヴィス大佐に電話するノックス大尉。

「今回は指紋だけではありませんでした
体もあります、彼です」
「確かか?」
「遺体から採取した指紋です」
「分かった、では一本、電話を入れなければ」
「もうひとつあるんです」
「何だ?」
「厳密には二つ、頭は消えていて、
年齢も異なります」
「どういうことだ?」
「つまり、彼の頭部はここにはありません
消えています
それと身体は数日前に死亡した時点で
40代後半のものです」
「最近死んだなら、
ブリッグス少佐は70代になってる
やはり、何かの間違いだろう」
「この目で体を見ましたし、
年齢も指紋も検視による結果です」
「そこに残れ、また連絡する
すぐに一本、電話を入れなければ」
「分かりました」

ウィル・ヘイスティングスが留置されていた留置所に姿を現した黒塗りの顔の浮浪者のような男が、電話を切ろうとするノックス大尉の背後から廊下を歩いてくる。

この件は機密扱いとなり、地元署の管轄ではなくなるとマックレー刑事に告げるノックス大尉。

※息子のボビーによれば、ガーランド・ブリッグス少佐はクーパーがツイン・ピークスを去って間もなく基地の火事で亡くなったはず。
その時遺体は発見されなかったのだろうか?
デイヴィス大佐が電話を入れなければならない相手とは誰なのか?


フィラデルフィアFBI支局

ゴードン・コールのオフィス。
口笛(鳥の鳴き声を練習しているような)を吹いているゴードン。
そこへアルバートがやってくる。

「どうだった?」
「よくないです、わたしがダイアンと呼ぶと、
彼女はクーパー絡みねと聞いたので、
“まあな”と答えると、彼女はクソ喰らえと言いました」
「ほ〜」
「15分後、
私はずぶ濡れで帰宅し肺炎になりかけました
で、あなたはどんな夜を?」
「よくないニュースだ、アルバート
ダイアンを説得せねば」
「あなたの番です」
「お前も一緒に来るだろ?」
「頼むと言うなら」
「何?」
「聞こえたでしょう?」
「頼む」


■ダイアン・エヴァンスの自宅

ダイアンの自宅にゴードンとアルバートが訪ねる。

若い男と一夜を過ごしたらしいダイアン。
ゴードンとアルバートを迎えたのはこの男。

無駄足よ、
アルバートに言ったのと同じこと言うだけ

素気無いダイアン。

サウスダコタの連邦刑務所にクーパーが入っているとダイアンに告げるゴードン。

「我々は何か違和感を感じているが、
はっきりとはわからない
そこでクーパーのことをよく知っている君に
彼と話してもらい、どんな感想を持ったか聞きたい」
「これは実に重要なことなんだ
そして君が知ってることに関係している
これだけ言えば十分なはずだ」
サウスダコタ…連邦刑務所…」

※前シーズンの印象(と言ってもクーパーが一方的にテープレコーダーに話しかけていただけだが)では、ダイアンはいかにも秘書タイプの従順なタイプかと思いきや、ゴードンが言うようにかなりタフなタイプらしい。


FBIのプライベート・ジェット内

搭乗者はゴードン、アルバート、タミー、
そして、ダイアン。

ゴードンとアルバートにタミーがクーパーの指紋の件を説明している。
25年前のクーパーの指紋と連邦刑務所に収監中のバッド・クーパーの指紋は同じように見えるが、
一部、鏡に映したように反転しているらしい。

クーパーが姿を消していた25年間の間に
唯一彼の姿が撮られた写真は、
ブラジルのリオ・デ・ジャネイロ郊外の自宅で撮られたもの。
所有者はイパネマ出身の女性。


サウスダコタ州:スー・シティー、ヤンクトン連邦刑務所

バッド・クーパーと二人きりで対面するダイアン。

「思った通り君が来たか、
また会えて嬉しいよ、ダイアン」
「あらそう?あれはいつだった?
私たちが最後に会ったのは」
「俺に怒ってるのか?ダイアン」
「どう思う?」
「君は俺に怒ってると思う」
「私たちが最後に会ったのはいつ?クーパー」
「君の家だったな」
「ええ、そう、あの夜のこと覚えてる?」
「あの夜のことは忘れない」
「私もそうよ、絶対に忘れない
あなた、誰なの?
「言ってる意味がわからない」
「私を見て!私を見てよ!」

ダイアンはそう言うと、もうこれ以上耐えられないとでもいうようにカーテンのスイッチを押す。

逃げるように刑務所の建物を出るダイアン。

「よく聞いて、
あれはわたしの知ってるデイル・クーパーじゃないのよ
年をとったせいとか、
人が変わってしまったとか、
見た目の問題とかじゃないの
“ここ”に原因がある、
“ここ”にあるべきものがなくなってるの」

そう訴えるとダイアンはゴードンの肩で泣き崩れる。
“あの夜”、クーパーに最後に会った夜のことは、
ゴードンだけにいずれ話すと言うダイアン。

一方、監房に戻されたクーパーは、
看守にマーフィー所長との面会を要求する。

伝えろよ、話さなきゃならないんだ、
ストロベリーの件

※ダイアンが“ここ”と言って触ったのは、
左胸の心臓の位置。
彼女は今会ってきたクーパーには、魂がない、
あるいは心がないと言いたかったのだろう。
ダイアンがクーパーと会った最後の夜のことも気になるが、それ以上に気になるマーフィー所長に話さなきゃならないストロベリーの件とは?


ツイン・ピークス

トラックの件で事情を聞くため、約束の場所でトラックの所有者である住人を待っているアンディ。
しかし、約束の時間を過ぎても男はやってこない。

その頃、男の自宅。
ドアは少し開いている。

※因みに、アンディが付けている腕時計は、
ROLEX OYSTER PERPETUAL DATE 。
日本円で60万円以上の高級時計。


サウスダコタ州:ヤンクトン連邦刑務所

マーフィー所長のオフィス。
バッド・クーパーが連れて来られる。

「監視カメラを切ってある
何でも話せるぞ、二人だけで」

そう言ってマーフィー所長はデスクから銃を取り出すと、バッド・クーパーに向かって構える。

「あの犬の足、あれには4本、足があった
1本は俺の車から見つけ、
残りの3本はあんたが今考えてる情報と一緒に消えた
俺に何かあれば、あんたがここに来て欲しくない二人がやってくるぞ」
「お前がこの件について知ってる証拠は?」
ジョー・マクラスキー

観念したように、椅子に座るマーフィー所長。

「何が望みだ?」
「車が欲しい、安いレンタカーでもいいぞ
俺だけじゃなくレイ・モンローも出せ
グローブ・ボックスには“友だち”を入れておけ
時間は今夜1時、円滑にして安全に段取れ
もし俺を生きてここから出すまいといった気の迷いが生じたら、犬の足を思い出せ
俺はあんたに興味はない
二度と会うことはないし、ジョー・マクラスキーのことが誰かの耳に入ることもない
死んだストロベリーのこともな」

※ジョー・マクラスキーとは誰なのか?
“死んだストロベリー”というのは、バッド・クーパーが電話をかけることを許可された時に言っていた“ミスター・ストロベリー”のことだろう。
バッド・クーパーが「ミスター・ストロベリーは電話に出ないだろう」と言ったのは、ミスター・ストロベリーがすでに死んでいるという暗示であり、同時にそれを聞いていたマーフィー所長に対する脅しだったのかもしれない。
その死にマーフィー所長が関わっているのか?
レイ・モンローがバッド・クーパー殺害を請け負っていたことを、彼は知っているはずだが、それでもレイも一緒に刑務所から出すよう要求したのは、レイがヘイスティングスの秘書から聞き出した情報を得るためもあるだろうが、他に何か利用価値があると考えているからか?
いずれにせよ、バッド・クーパーはレイを生かしてはおかないだろう。


■ラスベガス:ラッキー7保険

ダギーのオフィスが入るビルの前では、
ジェイニーEがダギー(クーパー)をイライラしながら待っている。
しびれを切らしたジェイニーEはラッキー7保険へ向かう。

一方、ダギーのオフィスにはトニー・シンクレアの姿がある。
ブッシュネル社長とクーパーが何を話していたのか聞き出そうとしているらしいが、クーパーは一切無視して資料に例の図形を書き込んでいる。

その時、クーパーを女子トイレに入れてくれた同僚ロンダがクーパーに来客を告げる。
刑事たちが話を聞きたいと。
やましいことでもあるのか、
早々に部屋を出て行くトニー。
またしても、刑事が示したバッヂに興味を示すクーパー。
そこへジェイニーEが乱入。

爆破されたダギーの車の件で事情を聞きに来た刑事たちを相手に何も答えられないクーパーをよそに、
借金取りに対決した時と同様、
一方的にまくし立て、
見事に自分のペースに引っ張り込み、
車は盗まれたという線でまとめるジェイニーE。

いつの間にかその場にいたブッシュネル社長もクーパーに(資料について)聞きたいことがあったが、
ジェイニーEの勢いに気圧される。

ジェイニーEがクーパーを叱りながら、
二人がビルの外へ出ると
人混みから銃を構えた殺し屋アイク“ザ・スパイク”スタッドラーがクーパーを襲おうとする。
しかし、クーパーは見事にザスパイクを取り押える。
そこへ、スズカケの木に進化した腕が姿を現す。

手を引き千切れ!
手を引き千切れ!
手を引き千切れ!

クーパーは銃を奪い、ザ・スパイクは逃走する。
残された銃には、人間の皮膚片のようなものが付いている。

※クーパーを訪ねてきた刑事3人は、
T・フスコ、D・フスコ、“スマイリー”フスコという全員、フスコ。関係性は不明。
謎だ。
一方、徐々に目覚めつつあるクーパー。


ツイン・ピークス:グレート・ノーザン・ホテル

ベンジャミン・ホーンのオフィス。
部屋のどこからか軽いハウリング音のような妙な音が聞こえてくる。
先週から聞こえ始めたという音の出どころを
秘書のビバリーと一緒に探っているベン・ホーン。
部屋の隅のフロア・ライトからかと、
そこへ行ってみると、
今度は別の方向から聞こえてきて、
一向に音の出どころがわからない。

ビバリーが今日届いたとジェイドが送った
315号室のキーをベンに渡す。
彼は、315号室がクーパーが撃たれた現場だったと思い出す。
ビバリーはクーパーのこともローラのことも知らない。

ベンはビバリーに帰宅を促すが、
彼女は家に帰りたくないように見える。

音の出どころは壁の中か?

※グレート・ノーザン・ホテルでは、
20年前にカードキーに変更。


ツイン・ピークスビバリー・ペイジ自宅

丁度看護師が帰るところに、帰宅したビバリー
自宅では夫トム・ペイジが彼女を待っていた。
トムは重病人らしい、おそらく、ガン。
トムの病気が原因でビバリー
働きに出るようになったようだが、
トムはそれが気に入らない様子。
もっと早く帰ることも出来ただろうに、
それをしなかったビバリー
トムの病気以前に夫婦の間には問題があるようだ。

※ほんのカメオ出演ぐらいかと思われたビバリー役のアシュレイ・ジャッドだが、
夫も登場した以上、
これから登場シーンが増えるかもしれない。


ツイン・ピークス:ロードハウス

清掃中の店内。
カウンター内に陣取っているのは、
ジャン・ミシェル・ルノー
そこへ電話がかかってくる。
どうやらジャン・ミミシェルは売春の斡旋をしているらしい。
送り込んだ女が未成年だったことが問題になり
トラブルになっている様子。

※床を掃き掃除をしているだけのシーンが2分以上も続くこの独特の間もデヴィッド・リンチ
ジャン・ミシェルは、前シーズンに登場したジャン、ジャックの兄弟、あるいは親族だろう。
ジャン・ミシェルを演じているのは、
ジャック・ルノーを演じていたウォルター・オルケウィッツ


サウスダコタ州:連邦刑務所

深夜午前1時。
マーフィー所長の段取りでバッド・クーパーとレイ・ムーアがレンタカーで刑務所を出る。


ツイン・ピークス:RRダイナー

混み合うRRダイナー。
ボックス席で帳簿を付けるノーマ。

「なあ、ビリー見なかったか?」

エンディングの曲、Santo and JohnnyのSLEEP WALK はこちら👉SANTO AND JOHNNY - Sleepwalk [ 1959 Video In NEW STEREO ].mp4 - YouTube

※各エピソードのラストは、ロードハウスのライブシーンがお決まりかと思いきや、
今エピソードではそれを破ってきた。
しかし、エンディング曲のSLEEP WALKはRRダイナーにぴったりの選曲だ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今エピソードの再登場組は、ヘイワード先生のウォーレン・フロストくらいで(それも今エピソードのみの出演)、新キャラクターの登場もなし。
しかし、ブラックロッジから出てきたクーパーが“いいクーパー”ではないとトルーマン保安官とホークが気付いたり、
連邦刑務所に入っていたクーパーが以前のデイル・クーパーではないとダイアンが気付いたりとストーリー全体としては、前進あり。

=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=
⚫︎ツイン・ピークス The Return (全18回)
TWIN PEAKS THE RETURN
監督:デヴィッド・リンチ
脚本:デヴィッド・リンチ,マーク・フロスト


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👇『ツイン・ピークス The Return 』DVD、Blu-rayはこちら

👇前シリーズ『ツイン・ピークスBlu-rayはこちら

👇前シリーズの前日譚『ツイン・ピークス:ローラ・パーマー最期の7日間』Blu-rayはこちら

👇アンジェロ・バダラメンティによるサウンド・トラックはこちら

👇ツイン・ピークスの空白の25年間が明らかになる(らしい)『ツイン・ピークス シークレット・ヒストリー』はこちら(欲しい。。。)

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旧バージョン持ってたけど、ブックオフに売ってしまった。。。

👇アシュレイ・ジャッドの出演作がなかなかピンとこなかったんですが、一事不再理をモチーフにした『ダブル・ジョパディ』はなかなか面白かった。

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アシュレイ・ジャッドはサスペンスと相性がいいのかも。

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ツイン・ピークス The Return Episode 6〈第6話〉

EPISODE 6

ラスベガス

既に日は落ちたが、
退社したダギー・ジョーンズならぬクーパーは
まだ例の銅像の前から離れない。
何やら袖口を気にしている。
トロール中の警官に帰宅を促されるクーパー。
名前と住所を聞かれるが、
警官のバッヂの方が気になるようだ。

ランスロット…」
ランスロット・コート?」
「赤いドア…」

辛うじてこれだけ答えることのできたクーパー。

※ブッシュネルの“捜査のプロ”という言葉に反応したり、警官のバッヂを気にしたりと、クーパーの中の何かが蘇ってきているのかもしれない。


ラスベガス:ダギー・ジョーンズの自宅

ベッドに入り本を読んでいるサニー・ジム。

玄関のベルが鳴る
ジェイニーEが出ると、
警官に送り届けられたクーパーの姿がある。
ジェイニーEは警官に礼をいい、
ダギーを迎え入れる。
警官のバッヂを愛おしそうに撫でるクーパー。

「あ、奥さん、封筒が落ちてますよ」

玄関の外に置かれていた封筒を
警官に手渡されるジェイニーE。

サンドイッチの夜食をとるクーパーとジェイニーE。

クーパーが持ち帰った書類に目をとめたジェイニーEは警官から渡された封筒を思い出す。
封筒には何も書かれていない。

父親を寝ずに待っていたサニー・ジムにおやすみを言うようジェイニーEに促されたクーパーは、
ポテトチップスの袋を手にしたまま二階へ。

二階に上がったクーパーは
サニー・ジムの部屋ではなく、
別の部屋に入っていってしまう。
父親の様子を伺っているサニー・ジム。
息子に気づいた父親に
自分のベッドの足元に座るよう合図する。
ニコニコしながら自分を見つめる息子に気付かず、
ポテトチップスを食べ続けていたクーパーだったが、
ようやく息子の視線に気付き、
自分だけチップスを食べているのが気まずかったのか
毛布の上にチップスをひとつ置く。

「歯磨きしちゃったから」

真っ当な子どもの反応をする良い子のサニー・ジム。

「カウボーイ・ライト点けといてもいい?
僕が寝るまでいてくれる?」

拍手で点灯するカウボーイ・ライト。
この仕組みが面白かったのか、
自分もやってみるクーパー。
親子の間でライトを点けたり、消したり、
しばしの応酬。

一方、階下からは封筒の中身を見たジェイニーEの尖った声が。

「ダギー、今すぐ下に降りてきて!今すぐ!」

ジェイニーEに首根っこを掴まれ、
テーブルにつかされるクーパー。

「ねえ、自分の立場わかってるの?
あの人たちに支払いのアポ取るはずだったでしょ?
それが何でこうなるわけ?
どういうことか説明してよ!」

そう言ってジェイニーEが手にしたのは、
ダギーとジェイドの密会写真だった。
ジェイドの写真を見て嬉しそうにしてしまうクーパー。

そこで電話が鳴る。
クーパーに出るよう言いながらも
自分が電話に出るジェイニーE。

「はい」
ダグ・ジョーンズ?」
「どちら様?」
ダグ・ジョーンズ!」
「彼、体調が悪いの」
「封筒受け取ったか?」
「ええ、貰った、ご親切にどうも!
じゃあ、教えてもらえる?
彼、おたくにいくら借りたの?」
「聞いてないのか?」
「ええ、何も聞いてない!
こんなことになってるなんて今知ったくらいよ」
「五万ドルだ」
「彼にそんなお金作れると思う?
そんなに稼げるわけないでしょ?
ないって言ったらどうするつもり?
脚でも折るわけ?
だけどいい?
脚なんか折ったら余計そんな大金払えなくなるわよ!」
「とにかく五万ドルだ、期限は過ぎてる
明日ジョーンズさんの会社に取りに行くから金を用意しておけ」
「だーめ、だめ、だめ、だめ!
会社に行くのは絶対だめ!
話だったらあたしがするから、公園に来て!
グイネリアとマーリンの角の、モールの隣り、
赤いバッグを持って待ってるから!
「時間は?」
「明日の昼12時半」

電話を切ったジェイニーEはひとしきりクーパーを叱りつけ、クビにならないよう持ち帰った仕事を片付けろと言いつける。


青から黄色、赤へと変わる信号機。


※ベッドに入っていたサニー・ジムが読んでいた本は、フランクリン・W・ディクソンによる少年ミステリーシリーズ、《ハーディ・ボーイズ》シリーズの中の一冊、『水車小屋の秘密』。
因みにフランクリン・W・ディクソンはペン・ネームであり、《少女探偵ナンシー・ドルー》シリーズを手がけた出版社ストラッテマイヤー・シンジケートのライター達が手がけている。


ブラックロッジ:赤いカーテンの部屋

何かを探すように右手をかざす片腕の男フィリップ・ジェラード。


ラスベガス:ダギー・ジョーンズの自宅

上司のブッシュネルに渡された事件資料を眺めているクーパー。
すると、カーペットの上に赤いカーテンの部屋とフィリップ・ジェラードの姿が現れる。

You have to wake up.
目を覚ませ、目覚めろ
Wake up.
目覚めろ
Don't die.
死ぬな
Don't die.
死ぬな
Don't die.
死ぬな

右腕を動かしながらそう言うとフィリップ・ジェラードは姿を消す。

クーパーが事件資料に視線を戻すと、ある項目が星印をつけたように光っている。
そこに鉛筆で印をつけるクーパー。
次のファイルは二箇所光っている。
クーパーは、今度は縦線を引き、ハシゴや階段のような絵を書き込む。
次々に資料に線や図形を書き込んでいくクーパー。

※現世に戻ってきたクーパーは、言われた言葉を繰り返したり、人の動きの真似をしたりと、
赤ん坊というか、まるでひと真似子猿状態。
鉛筆もきちんと持てていないし、
文字は書けない様子である。
その代わり当たりの出るスロットマシンが分かったり、
嘘が見抜けたり、チェックすべき項目が分かるらしい。


フィラデルフィア

土砂降りの中運転中のアルバート・ローゼンフィールドはゴードン・コールと通話中。

「それじゃゴードン、楽しい夜を!
こっちはいつ帰れるか」
「ありがとう、アルバート
いいか、もう一度言っておくが、
今夜お前がやる仕事は非常に、非常に重要だ
私もずっとお前のことを考えているよ」
「ええ、気温は1度、土砂降りの夜の街、
最高ですよ!」

車を降りたアルバートは一軒のバーに入っていく。
バーの名前は、
マックス・フォン・バー
(MAX VON'S BAR )

アルバートを待っていたのはプラチナ・ブロンドでボブカットの女ダイアン・エヴァンス

「ダイアン」

アルバートが声をかけると女が振り向く。

「どうも、アルバート

※デイル・クーパー捜査官のアシスタント、
ダイアンは実在した!
前シーズン放送時には、果たして実在するのかどうか話題になることもあったダイアン。
彼女はクーパーを一番良く知る存在と言ってもいいかもしれない。
演じるのは、デヴィッド・リンチ作品常連の
ローラ・ダーン


ツイン・ピークス:とある倉庫

ドラッグをお試し中のリチャード・ホーン。
屈強なボディガードを従えた取引相手の男はレッド

「すっ、すっげえ、これマジで!」
「そうだろ?お坊ちゃん、
残りだが、メリー・アンの所にあるから取りに行け」
「何でその名前を?この辺、詳しいの?
やっべえ、マジでこれ効くわ」

「手について学んだことあるか?」

空手の構えのような動きをしながら突拍子もない質問をするレッド。

「どう思う?
この辺で何週間か過ごしてみたんだが、気に入ったよ
ここならカナダから上物を持ち込める」

いきなり右脚を地面に打ち付けながら横っ腹をさするレッド。

「肝臓に問題があってな」

「マジでこんなショボい町、楽勝だろ?
警官どもも皆ぬるいしさ
保安官なんかあれ90歳くらいじゃね?」

「『王様と私』って映画観たか?」
「えっ?」
「気に入ったって言ったろ?どう思う?
お前、やり過ぎてねえよな?」
「ああ」
「そうしとけよ、ひとつ問題があるんだ、
お前をまだ知らない
見てるからな、見てる、わかったな!」
「ああ、わかった、小僧って呼ぶな」

答えずに大笑いするレッド。

「いいか?よく覚えとけよ
小僧、もし俺をコケにするような真似をしたらその頭切り開いて脳ミソ啜ってやる
ハッタリじゃねえぞ!」

そう言ってレッドはポケットからコインを取り出し宙に弾く。
すると、回転しながら宙にあったはずのコインはリチャードの口の中から出てくる。
しかし、次の瞬間、コインはレッドの右手の中に。

「これはお前」

そう言うとレッドはコインを左手の甲に移す。

「これは俺、表は俺の勝ち、裏はお前の負け」

狐につままれたようなリチャード。

※ロード・ハウスでのリチャードの怪しい動きはやはりドラッグの取引だった。
取引相手のレッドはEpisode 2で女友達とロード・ハウスに来ていたシェリー・ジョンソンに色目を使っていた男。
「表は俺の勝ち、裏はお前の負け」
すなわちリチャードに勝ち目はないということである。
身体の動きも怪しく、言うことも突拍子もなく、
妙な“間”の持ち主のレッド。
ブラックロッジに通じる人物なのか?


ツイン・ピークス

レッドと別れたリチャードは運転中。
すっかり煙に巻かれて終始レッドのペースに巻き込まれたリチャードはハンドルを叩いて悔しがる。


ツイン・ピークス:ファット・トラウト・トレイラー・パーク

トレイラー・パークの管理人カール・ロッドは出掛けるところだ。
そこへ住人のミッキーがやって来て郵便物を取りに行くので車に同乗させてくれと言う。

毎日同じ時間に町に出かけるカール。
カールはミッキーにリンダの様子を尋ねる。
(リンダはミッキーの家族?)
リンダは車椅子の生活を強いられているらしい。

煙草に火をつけるカール。

「吸うか?」
「ああ、いや、やめたんだ」
「やめた?」
「ああ、もう一年になるかな」
「俺はこの75年毎日欠かさず吸ってる」

※ファット・トラウト・トレイラー・パークは、ボブに身体を乗っ取られたリーランド・パーマーに殺されたテレサ・バンクスが住んでいた場所。
ハリー・ディーン・スタントン演じるカール・ロッドは前シーズンの前日譚『ローラ・パーマー 最期の7日間』に続き登場。


ツイン・ピークス:RRダイナー

ボックス席ではとてもふくよかな女性客ミリアム・サリヴァンが、これまたとてもふくよかなウェイトレス、個性的な笑い声の持ち主エイダ(時間に厳しいドイツ系)とおしゃべりしている。

「その店の前で言ったの、
私の名前のついたカップケーキがありそう!
で、入ってみたらあったの〜!
これって魔法よね〜
RRの前を通った時も、うーん、私の名前のついたチェリーパイがありそう!
で、入ってみたらその通りあったの!
今日あたしの名前がついてたパイはこの二つ!」

パイを二つ平らげ、コーヒーを二つテイクアウトにしたミリアムはお釣りをチップにと気前がいい。
そんな余裕ないはずなのにと気の毒がるシェリーとエイダ。

※ミリアム・サリヴァンは保育園の先生という設定。


ツイン・ピークス

いまだレッドに対する怒りが収まらないリチャード。
ドラッグの影響もあり、トラックのスピードを上げる。


ツイン・ピークス

公園のベンチに座り、タバコを片手にコーヒーを楽しんでいるカール。

そこへ追いかけっこをしながら通りかかる幼い少年と母親らしき女性。
楽しげな親子の姿に微笑むカール。


ツイン・ピークス

車を飛ばすリチャード。
前方に数台車が詰まっているが、
リチャードは車列を追い越そうとする。

横断歩道では先ほどカールが目にした親子を渡らせようと一時停止し合図するトラックの運転手。
男の子が横断歩道を渡っていると、
そこにリチャードのトラックが突っ込んでくる。
男の子は、あっけなくトラックに轢かれてしまう。
リチャードは停車することなくそのまま逃走。
母親が駆け寄るが、男の子は動かない。

猛スピードで逃走するリチャードのトラックを目撃するミリアム。

異変に気付き親子の元へ歩み寄ろうとするカールに男の子の魂が昇天するのが見える。

言葉もなく親子を見つめる町の人たち。


事故現場の電信柱のアップ。
刻まれた数字。
32810

※またまた気になる数字。
この数字は『ローラ・パーマー 最期の7日間』にも同じものが出てくるらしいのだが、要確認。
《追記》
『ローラ・パーマー 最期の7日間』を再見して確認したところ、電信柱はファット・トラウト・トレーラーパーク近辺のもので、数字は、
24810

ただし、『ローラ・パーマー 最期の7日間』に登場するファット・トラウト・トレーラーパークと今シーズンのファット・トラウト・トレーラーパークは別物の可能性もある。
今シーズンの看板は、
NEW FAT TROUT TRAILER PARK
となっていて“NEW”が付いている。
トレーラーパークや電信柱が移動したところで、
もう驚くことはない。


■ラスベガス:ダンカン・トッドのオフィス

デスクのパソコンで作業中のダンカン・トッド。
モニターに赤い四角形が現れる。
ダンカンはキーを叩き四角形を消すと金庫の中から指紋が付かないように布で掴んで封筒を取り出す。
封筒には黒い丸●がついている。


■ラスベガス:郊外の住宅地

爆発炎上したダギーの車の収容作業中。
ナンバープレートは屋根の上まで吹き飛んでいる。

向かいの家ではヤク中の女が叫んでいる。

「119!119!」

※この数字が登場するのは二度目。
これも今後の展開に関係あるんだろう、多分。
ダギーの車の収容作業をしている警官が屋根の上に飛んでいたナンバープレートを読む。
「デヴィッド、ユニオン、ジョージ、エドワード、リンカーン、ルピタ(?)」
これにも何か意味が?


■とあるモーテル

モーテルの一室。
サイコロを振り出た目をメモしている小人の男。
彼の名は、アイク“ザ・スパイク”スタッドラー

ドアの下から封筒が差し入れられる。
封筒には黒い丸●の印。
ダンカン・トッドが金庫から取り出したものだ。
封筒の中身は二枚の写真。
一枚はダギー殺しをジェイクとジーンに命じた女ロレイン。
もう一枚はダギー・ジョーンズの写真だった。
アイスピックで二人の写真を突き刺すザ・スパイク。

※ダギー殺しを命じたのはダンカン・トッドだということが判明。
ダギーの殺害に失敗したことでロレインにも殺害司令が出たのか?


■ラスベガス:ラッキー7保険

身体にぴったりの黒のスーツで出勤のクーパー。
今朝のフィルはクーパーのコーヒーも用意してくれたらしい。
なかなかエレベーターから降りずにフィルを困らせるクーパー。

クーパーは早速ブッシュネルのオフィスに呼ばれる。
様子を伺っているのはクーパーに嘘をついていると言われたトニー・シンクレア。

クーパーが線や図形を書き込んだ資料をチェックするブッシュネルだったが、彼には意味がわからない。

「どういうつもりだ?
この子どもみたいな落書きは
これにどういう意味があるっていうんだ?
今君に必要なのは専門家の助けだ、ダギー」

一向に要領を得ないクーパーにお手上げ状態かと思われたブッシュネルだったが、
彼はクーパーが書き込んだ線や図形の意図に気付く。

「ダギー、助かった
このことは胸に仕舞っといてくれ
厄介な話だ
あとは私がやろう
後で手を貸してもらうかもしれんが
君のお陰だ、よく考えるよ」

ブッシュネルは握手を求めるが、
人まね小猿状態のクーパーはブッシュネルと同じ動きをするので、背中を向けて同じ右手を差し出してしまい二人は握手出来ない。

※クーパーは書類の不正を指摘したのか?


■ラスベガス:グイネリアとマーリンの角の公園

赤いバッグを抱えて借金取りを待っているジェイニーEはとてもイライラしている様子。
そこへ借金取りのコンビ、トミージミーがやって来る。

ダギーはフットボールの賭けで負け、借りた金は2万ドルだったが、3週間で利息がかさみ借金は5万2千ドルだと言うトミーとジミー。

「うちの夫は勤め人で、妻と子供がいる
あの人に5万2千ドルもの大金、払えるわけないでしょ!
うちには余裕なんかない、車だってやっすいポンコツだし、
カッツカツでやってるの、
ただでさえ苦しいのにあんたたちにまでカモにされたんじゃたまらない!
だから、落とし所を考えたの
あたしの知らないところで夫はあんたたちに2万ドル借りた、ご親切にどうも!
ギャンブルに手を出した夫が悪い
お金は返すから
今どき銀行になけなしのお金を預けたって利息は1%もつかない
そんな中、25%つけるって言ったら皆飛びつくわよね?
あたしは今それでどうかって言ってるわけ
ここは2万5千で手を打たない?
それで最初で最後、一度限りの提案よ」

ジェイニーEは二人に猛烈にこうまくし立てると2万5千ドルを渡す。
ジェイニーEの勢い飲まれ、呆気にとられ彼女を見送るトミーとジミー。

※借金取りはジーンとジェイクではなく、トミーとジミーの二人組だった。
ダギーの借金と殺害司令は別件。
クーパーはカジノで42万5千ドルも勝ったのに、
借金を値切り倒したジェイニーEよ、あっぱれ!
しっかり者と言えば聞こえはいいが、
ちょっと怖いです。


■ロレインのオフィス

電話中のロレイン。
そこへ悲鳴が聞こえ、ザ・スパイクがアイスピックを手にロレインに襲いかかる。
メッタ刺しにされるロレイン。
更に目撃者を刺し殺すザ・スパイク。
アイスピックの先は90度曲がってしまう。
ショックを受けた様子のザ・スパイク。

※殺される直前、ロレインが電話で話していたのはジーンかジェイクのどちらかだと思われる。
3人の遺体とは、爆発炎上したダギーの車から発見された車泥棒のものだろう。


ツイン・ピークス

人気のない空き地まで逃げてきたリチャードは悪態をつきながらトラックのフロントグリルについた血をペットボトルの水で洗い流す。


ツイン・ピークス:保安官事務所

洗面所で手を洗っているホーク副署長。
ポケットから櫛を取り出そうとしてコインを落としてしまう。
転がったコインはトイレの個室へ。
コインを拾おうとして屈んだホークはドアの下方に取り付けられたプレートに目を止める。

先住民の横顔
NEZ PERCE
MANUFACTURING
の文字。

ドアの上方に目をやると板が剥がれかかっている。
これに暗示めいたものを感じたホークは一気に板を剥がす。
板を剥がすと、そこには数枚の紙があった。
慌てて洗面所を出るホーク副署長。

一方、トルーマン保安官の元にはまた妻ドリスが訪れている。
父親の車が直ってなかったとすごい剣幕でまくし立てている。
妻をなだめ、自分のオフィスへ連れていく保安官。

「俺だったらあんな女耐えられねえな」

そう言う署員のチャドに咎めるような視線を送る女性署員。

「なんだ?」
「何にもわかってないくせに」
「あ、そう、じゃ教えてよ」
「もういい」
「何が悪いんだよ?
自由の国だ、意見言ってもいいだろ」
「言い過ぎだけど…
奥さん、前はああじゃなかったの
息子さんが自殺したの聞いてない?」
「ああ、噂は聞いてるよ
兵隊さんやるの辛かったって〜」

そう言って泣き真似をするチャドを呆れたように見つめる女性署員。
もう一人の署員ジェスは心ここにあらずといった様子。

※ホーク副署長が洗面所で発見したのは、
おそらくローラ・パーマーの日記の一部では?
丸太からのメッセージにあった“ないもの”とはローラの日記の一部のことだったんだろうか?
トルーマン保安官の息子は、アフガニスタンイラクに派遣された兵士だったらしい。
帰国後のPTSDで自殺したのだろうか?
だとしたら、トルーマン保安官がいつも哀しげなのも無理はない。


ツイン・ピークス:ロード・ハウス

ロード・ハウスの今夜の歌手は
Sharon Van Etten

彼女が歌うエンディングの曲『TARIFA』はこちら👉Sharon Van Etten - Tarifa - YouTube

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ダイアンという名前だけでは一瞬気付かなかったが、
クーパー捜査官のアシスタント、
ダイアンは実在した!
これが今エピソード最大のニュース!
ダイアンを演じるのが、ローラ・ダーンというのも、
デヴィッド・リンチの彼女に対する愛を感じる。
毎エピソードのラストは今のところロードハウスでのライブシーンがお決まりになっているが、
どのバンドもすごくいい!
放送終了後にはサントラが発売されるんじゃないかな。

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⚫︎ツイン・ピークス The Return (全18回)
TWIN PEAKS THE RETURN
監督:デヴィッド・リンチ
脚本:デヴィッド・リンチ,マーク・フロスト

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👇デヴィッド・リンチ作品以外のローラ・ダーン出演作のオススメいえば、実在のNASAの技術者の青春時代を描いたジェイク・ギレンホール主演の『遠い空の向こうに』。
ローラ・ダーンは主人公の背中を押す教師役で出演。
監督はジョー・ジョンストン

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👇『ローラ・パーマー 最期の7日間』に続き出演のハリー・ディーン・スタントンの代表作といえばこちら『パリ、テキサス』。
監督はヴィム・ヴェンダース

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ《後編》


「わたし」ではなく「わたしたち」


マイケル・ムーアの次なる侵略のターゲットは、
アメリカに奴隷制を持ち込んだ国、ポルトガル


ポルトガルの麻薬対策

ポルトガルは他国同様、
ドラッグ戦争に負け続けてきた国。
そこで国は新戦略を導入した。
ポルトガルでは、
ドラッグの使用で逮捕されない

マイケル・ムーアは話を聞くため薬物対策機関へ。

ポルトガル厚生省、ヌーノ・カパーズ博士。
その道の権威には見えないカジュアルな博士に対し、
マイケル・ムーア
「麻薬患者に見える」などと失礼な発言。
しかし、実際よく言われるそうだ。

ポルトガルでは、
この15年間、ドラッグ使用での逮捕者はゼロ。
ドラッグは違法ではないのだ。
しかし、ドラッグを非犯罪化し、
逮捕者を減らしたところ、ドラッグの使用率が下がった。

90%の人は薬物を使っていても
トラブルを起こさない
彼らが傷付けるとしたら、それは自分自身。
家族に迷惑をかけるかもしれないが、
それはSNSも同じこと

一方アメリカでは、50年代60年代に次のようなことが起こった。

公民権運動の高まり➡︎麻薬犯罪の厳罰化➡︎黒人指導者の暗殺➡︎黒人大量検挙➡︎選挙権剥奪

35の州では釈放後も選挙権が戻されておらず、
フロリダ、バージニアでは黒人の3分の1が投票出来ない。
多くの企業(AT&T、ボーイング、エディ・バウアー、JCペニー、マイクロソフト、DELL、トイザらス、IBM、ヴィクトリアズ・シークレット)の製品やサービスが受刑者の労働力によって提供されている。
白人アメリカ社会は意図せずして奴隷制を復活させた。
受刑者は21世紀の奴隷である。

麻薬の非犯罪化のアイディアを持ち帰りたいというマイケル・ムーアに対しカパーズ博士はそれだけを持ち帰っても上手くいかないと言う。
ポルトガルでは、
ドラッグの非犯罪化と無料の治療をセットにしたから上手くいったのだ。

ポルトガルの警官は語る。

尊厳を守るのが社会の柱です
全法律はその原則に従ってこそ役に立つ

基本原理とは尊厳への敬意なのです

死刑制度が存在する限り、
人の尊厳が守られることはないんです

尊厳は何より大切なもの
死刑は尊厳を冒します


ポルトガルからは、
ドラッグの非犯罪化無料の治療
そして人の尊厳を何より大切にするという考えをゲット!


ノルウェーの刑務所

ノルウェー、バストイ刑務所
殺人犯、強姦魔、強盗、麻薬中毒者を収容している。
まるで避暑地のコテージのようなノルウェーの刑務所。
ノルウェーの刑務所は、復讐ではなく、
あくまでも社会復帰のための場所。
部屋は施錠すらされてない。

115人の受刑者に対し看守は4人。
それも週末だけ。
刑務所の主旨は、自由を制限すること。
それが唯一の罰。
受刑者はお互いを支え合う。

アメリカでは、受刑者の80%が5年以内に再逮捕される。
一方、ノルウェー再犯率は世界最少の20%にとどまっている。

一方、ハルデン厳重警備刑務所では、
ゲートから厳重に警備されている。
しかし、個室と呼びたくなるような独房にはシャワー、TVが完備。
鍵は受刑者自身が管理。
刑務所内で暴力を受ける心配もない。
美術教室、哲学教室など各種プログラム、図書室も充実している。
受刑者も投票でき、候補者は刑務所でディベートを行う。
更にレコードレーベル(CRIMINAL RECORD)と録音スタジオまである。
看守たちは銃を持たない。話をするだけ。

※ハルデン厳重警備刑務所の看守たちによるミュージカル調のオリエンテーションビデオはこちら👉Halden Prison Inmate Induction Process - YouTube


2011年ネオナチの人種差別主義者による大量殺人事件(54人の少年少女が殺された)で17歳の息子を失った父親はこう語る。

復讐は望まない
息子の仇だとしても、
犯人と同じレベル下りてこう言えと?
“おまえを殺す権利がある”
そんな権利ないさ
たとえ相手が最低のクズでも私に殺す権利はない

ノルウェーを大事にしよう
お互いを大事にしてきたように
力を合わせ心を開き
開かれた社会で民主主義と言論の自由を高める
収監しても物事はよくならない
憎しみを増すだけ

これがノルウェー国民全体見解である。

この事件の犯人も少なくとも10年、
最大21年の実刑判決を受けた。
これはノルウェー最長刑である。

ノルウェー殺人事件の発生率は世界一低い


ノルウェーからは刑務所システムをゲット!


チュニジアの女性の権利

北アフリカイスラム世界
チュニジアにはアメリカにないものがある。
それは、政府出資の無料女性クリニックだ。
チュニジアでは1973年から中絶は合法である。

こうしたサービスにより女性が男性と対等になれます
女性に教育と仕事があれば生活の質が上がり
寿命も長くなります
家族計画は大きな役割を担っています

チュニジアは“アラブの春”の発信地。
発端は26歳の大卒男性。
仕事が見つからなかった彼は街頭で果物を売り始めた。
役人に嫌がらせを受けた彼は抗議の焼身自殺。
自由にものが言える社会を求めて人々は武器ではなく果物を持って支配者の屋敷へ突撃。
革命の始まりだった。

革命に重要な役割を果たした女性は多かったが、
発足した新政権は女性の権利を排除した。
しかし、大多数の国民が反発した女性たちに味方した。

2014年 憲法第46条 女性の権利

・女性の既存の権利を擁護し、
その権利を強化発展させる
・あらゆる分野のすべての責任において
男女の機会の平等を保障する
・選出議会における男女割合の平等を保障する
・女性への暴力撲滅のため、
あらゆる必要な措置を講じる

保守政権は民意に従うことに同意し、
自主的に政権から下りた。
チュニジア憲法で男女平等の権利を認めた。

保守系党首R・ガンヌーシはこう語る。

権力はすべてではなく祈りの方が大切だから
対立や流血を避けることもね

イスラムの解釈は人それぞれに異なる
皆違うのだから
家で何をしようと個人の自由だ
国は関係ない
たとえ宗教指導者が何と言おうと
政府は公務にだけに意識を集中すべきなのだ

暴動の最中、妊娠中だったラジオ局記者の女性は最後にこう語った。

アメリカ人は恵まれているわ
世界一パワフルな国に属している
でも、世界一の驕りが好奇心を阻んでいるのかもしれない

今と同じように自分たちが最高で何でも知っていると思ってたら何も変わらない

チュニジアからは女性の権利をゲット!


アイスランドの女性の力

1975年10月24日、女性たちのストライキ
90%の女性が仕事を放棄した。
女性なしでは何も回らず、
結果として女性の価値を認めさせ、
男女は対等になった。

5年後の1980年、世界初の民選女性大統領、
ヴィグディス・フィンボガドゥティル大統領が誕生した。
彼女は7歳の娘を持つシングル・マザーだった。
その後、世界中で女性指導者が誕生した。

父親はみんな娘が賢いことを知ってる
兄弟も皆姉妹が賢いことを知ってる
アイスランドが最初の例で光栄よ
そのことで国中の女性と少女にいい影響を与えた


ヴィグディス大統領に続く世代の女性たち
3人は全員、CEO(全員最高経営責任者)である。

フィンランドでは、役員会には40%は女性が占める、あるいは男性が占めるという決まりがある。

役員会に“女性が3人いたら文化が変わる”という調査がある。
1人や2人ではダメで、1人はお飾り、2人は少数派、
3人いればグループの力学が変わる。
女性たちは道徳倫理の羅針盤になることが出来る。

世界的な金融危機で、アイスランドでは3大銀行が破綻した。
唯一の黒字銀行オイルズ・キャピタルの経営者は女性だった。
オイルズ・キャピタルの2人の女性創設者が買うのは
分かるものだけ

証券取引の損害は男性ホルモンが原因だという新事実。
男性ホルモン値の上昇➡︎自信過剰➡︎大損

女性は全体の利益を
男性はより自分の利益を考える

もしリーマン・シスターズだったら?

みんな実体のないものを追いすぎてた
成長してたとはいえ、成功する戦略だったのか疑問
大利益を目指していたのか
巨根コンテストだったのか

20〜30人の人々が国の経済を台無しにした。


人気コメディアン、ヨン・ナール
彼はジョークで首都の市長に立候補したが、
市民は銀行家と国を潰した人々への最適なメッセージだと彼に投票、大差で当選した。

国を潰した銀行家たちは刑事裁判所へ送られ、
社会から隔絶された刑務所へ収監された。
アイスランドでは70人近い銀行家が起訴され有罪になった。
アメリカでは2008年の暴落以後、イスラム系以外の銀行家で刑事裁判にかけられた者はいない。

銀行家を訴追するために任命された特別検察官
O・ソー・ホークソン。
彼にアドバイスしていたのは、
アメリカの元検察官ビル・ブラックだった。

アイスランドは銀行を救済せず、銀行家を起訴、
金融上の決断を女性に委ね、
経済を完全に回復させた。


なぜアメリカはこうなんだろう?

マイケル・ムーアは3人の女性CEOに意見を求めた。

“アメリカン・ドリーム”の言葉の通り、
チャンスの国よね
誰でも望みを実現できるって
でも現実にはそうじゃない
すべての子に平等に教育と医療の機会を与えて
共産主義ではなく、いい社会として

個人プレーヤーよね
“自分と家族は大事だけど他は知らない”
世界も家族のようなもの
お互い支え合わなくては

ヴィグディス元大統領は語る。

確信してるの
女性の力を心から信じてる
女性の器や知性をね
世界を救えるのは女性しかいない
武力じゃなく言葉を使って
平和を願って社会を動かす
人間性を守り、子供を守りたい
世界中の男性が女性の視点に開眼し男性の視点を合わせたらよりよい世界に


アメリカ人に対して2分間好きに話せるとしたら何と言う?

マイケル・ムーアの問いかけに対する女性CEOの答えは辛辣だった。

たとえお金をもらってもアメリカには住まない
社会のあり方や国民の扱い方、
隣人への接し方を見ると住みたいとは思わない
ご免だわ
同胞であるはずのアメリカ人を大切にしてない
よく平気でいられると不思議でならないの
たくさんの人たちが食事もなく病院にも行けず
教育も受けられずにいる
なのになぜ平気なのか
理解不能よ

マイケル・ムーアが小さな声でつぶやく。

平気じゃない

ならよかった
平気でいいはずないわ


アイスランドからは女性の力をゲット!


■ベルリンへ

1989年ベルリンの壁をノミで叩いていた
ミシガンの友、ロッドとの再会。
ベルリンで壁が崩れている頃、
南アフリカではマンデラが釈放され大統領に就任した。
不可能だと思われていたことも現実になった。

世の中何でもあり

ロッドが言う。

解決は難しいと言うけれど
答えはシンプルだ
ハンマーでブチ壊せばいい


アメリカ以外ばかりにアメリカン・ドリームを見てきた侵略の旅。
しかし、戦利品の多くは元々はアメリカ発祥のものだった。

侵略などせずとも、
すべては既にアメリカにあったのだ。

そうとなれば、かかとを三度鳴らして、
いざ故郷へ!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ポルトガルの麻薬対策、ノルウェーの刑務所システムなど、アメリカ(だけでなく多くの国)のそれと比べるとあまりに違いすぎというかほとんど真逆で、
にわかに導入するのは難しそうなものもある。
しかし、ポルトガルではドラッグの使用率が下がり、
ノルウェー再犯率は世界最低の20%である。
実際に対策は効果を上げている。
これはどの国にとっても研究の価値ありだ。
しかし、やはり印象的だったのは、
チュニジアアイスランドだ。
今年ヒーロー(ヒロイン)映画として『ワンダーウーマン』が大ヒットしているが、ヒットの要因は女性客の動員らしい。
これは、ヒーローに救い出されるヒロインより自ら戦う強く美しいヒロインが見たいという女性の願望の表れなんじゃないかと思う。
とは言え、ワンダーウーマンはフィクションの中の人物。
現実世界でワンダーウーマンなるのは難しい。
しかし、チュニジアの女性たちは自ら声をあげ権利を勝ち取った。
そして、アイスランドには女性初の大統領、ヴィグディス大統領という女性にとって素晴らしいロールモデルが存在した。
子供の頃から彼女の姿を見て成長した少女たちにとって組織や企業のトップに就くのは自然なことだったのだ。

女性CEOのひとりが語ったように
「わたし」ではなく「わたしたち」
「わたしたち」を主語にして社会を考えていくことで解決することはたくさんあるんじゃないだろうか?

アメリカの作家、カート・ヴォネガットはこう書いている。

Love may fail, courtesy will prevail.
愛は敗れても、親切は勝つ

すべての人が他人に対する親切を忘れなければ、
たとえそれがささいなことであっても
世界は変わるはずだ。

=+=+==+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=
⚫︎マイケル・ムーアの世界侵略のススメ
/WHERE TO INVATE NEXT
(2015年 アメリカ)
監督・脚本・出演:マイケル・ムーア

マイケル・ムーアのドキュメンタリーを観るといつも思うことだが、深刻な内容をテンポの良い編集で見せるのが上手い。
マイケル・ムーアの主張に共感するかどうかはともかく、どんな社会を作り、どんな社会で生きていきたいのか考える上でとても示唆に富んだ内容になっているので、これから選挙権を得る10代の人たちにも観てもらいたいと思います。

【追記】
2015年に公開された本作。
当然、撮影されたのはそれ以前のことであり、マイケル・ムーアは各国で手に入れたアイディアを持って意気揚々と故郷アメリカへ戻ったはずだった。
しかし、2016年、ご存知のようにアメリカではドナルド・トランプが大統領選で勝利
マイケル・ムーアは持ち帰ったアイディアが実行されるべく動くどころか、先ずトランプ政権を打倒するところから始めなくてはならなくなった。


予告編はこちら👉映画『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』予告編 - YouTube


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ツイン・ピークス The Return Episode 5〈第5話〉


EPISODE 5

■ラスベガス:夜、郊外の住宅地

ダギーがジェイドと会っていた家の前で、
ダギーの車を見張っているジェイクとジーン。
ジーンは誰かと電話で話している。

「車は家の前にとまったままだ」
「どういうこと?ジーン、まだ中にいるの?」
「さあな、灯りはついてるが」
「何それ?ホントは昨日片がついてるはずでしょ?
あたしを殺すつもり?」
「やることはやった、これ以上どうしろって?」
「クソったれ!!」

ジーンと話していたのはロレインという女。
電話を切った彼女は今にも泣き出しそう。
何かをとても恐れているような様子。

デスクの引き出しからBlackBerryを取り出すと
こう打ち込む。

ARGENT

何処かの寂れた路地、
アルミか銅の金属製の皿の上に置かれた携帯電話くらいの大きさの通信機器らしき黒い箱、
小さな赤いランプが二つ、二度点滅する。

※ダギーの命を狙っていたジーンとジェイク。
彼らに仕事を依頼したのはロレイン。
その彼女もまた誰かに命令されたようだ。
通信機器らしき黒い箱は、バッド・クーパーがモーテルで通信に使っていた機器に似ている。
“ARGENT”の意味は
「銀、銀色、銀白、銀の、銀白の」。


サウスダコタ州:バックボーン警察

鑑識担当コンスタンスがデイブ・マックレー刑事とドン・ハリソン刑事に首なし遺体の死因を説明している。

死因は頭部切断による他殺。
死因については、予想されたものだったが、
遺体の胃から意外なものが見つかった。
それは、結婚指輪だった。
指輪の内側には刻印。

ダギーへ
愛を込めて
ジェイニーE

指輪はブラックロッジに連れ去られ、
小さな金色の玉になってしまったダギー・ジョーンズのものだった。

※何故ブラックロッジに消えたダギーの結婚指輪がサウスダコタの事件現場で発見されるのか?


サウスダコタ州:連邦刑務所

バッド・クーパーが収容されている房。
ベッドに横になっている彼がつぶやく。

「ここで食事がやってくる」

すると間もなく食事が運ばれてくる。
手を洗いながら鏡を覗き込むバッド・クーパー。
キラー・ボブに身体を乗っ取られた時の記憶がフラッシュバックする。

「まだ俺と一緒か、それでいい」


ツイン・ピークス:とあるオフィス

オフィスの主は、ローラ・パーマーのかつての同級生、マイク・ネルソン
彼はオフィスにティーヴン・バーネットという若い男を呼び入れる。
どうやら面接が始まるらしい。
しかし、マイクは履歴書の書き方すらなってないとスティーヴンを叱責し、門前払いする。

※どうやら更生したらしいマイク・ネルソン。


ツイン・ピークス:保安官事務所

ホーク副署長のオフィスでフランク・トルーマン保安官が電話中。
電話の相手は弟のハリーらしい。
彼の病状は思わしくないようである。

そこへ保安官の妻ドリス・トルーマンがやってくる。
家の水道管の水漏れやら父親の車の修理がどうとか、
ものすごい勢いで一方的にまくし立て夫フランクを役立たずだと罵るドリス。
トルーマン保安官がいつも哀しげなのは、
弟ハリーの病気だけが原因ではないのかもしれない。

トルーマン保安官の妻ドリスの悪妻ぶりが強烈すぎて気の毒になってしまったが、オフショットのトルーマン保安官役のロバート・フォスターとドリス役のシンディ・クラークはこんなに仲良し!


■ラスベガス郊外:ダギー・ジョーンズの自宅

ダギーならぬクーパーは出勤、
サニー・ジムは登校の時間。
妻ジェイニーEに急き立てられるクーパー。

「例のお金は隠した。
数えたら全部で
42万5千ドルあったわよ。
大丈夫、あそこなら見つからない。
じゃ、いい?会社に着いたらあの連中に連絡してさっさと5万ドル返すのよ」

テキパキと夫に指示するジェイニーEの言葉はクーパーの耳には殆ど聞こえていないかのようだ。
彼の視線は先に車に乗ったサニー・ジムに注がれている。
サニー・ジムは哀しげというより虚無感さえたたえた表情をしている。
サニー・ジムを見つめ涙を流すクーパー。

※クーパーがカジノで勝ったのは、
なんと42万5千ドル!
一方、ダギーの借金は5万ドル。
ジーンとジェイクは借金の取り立て屋だったのか?


■ラスベガス:郊外の住宅地

ジェイクとジーンがダギーの車の様子を見に来る。
彼らが走り去ると、ガラの悪そうな若い男たちの乗った車が同じようにダギーの車の様子を伺っている。

DAGU LV

ダギーのナンバープレート。


■ラスベガス:ダギーの職場のオフィスビル

車のないクーパーはジェイニーEに送られ職場のあるオフィスビルに到着。
しかし、当然クーパーにはダギーの職場が何処なのか分からない。
銃を構えるカウボーイ(?)の銅像に吸い寄せられるように近付くクーパー。
銅像が銃を向けた方向に歩いていく。

ビルのロビーでウロウロしているクーパーに
若い男フィル・ビスビーが声をかけてくる。

「また夢の国に逃走中?急がないと。
あと3分でミーティングだ」

クーパーはフィルというよりも、フィルが抱えたミーティング用に用意したコーヒーにくっ付いてオフィスへ。
クーパーはフランクのコーヒーをエレベーターの中で 飲み始めてしまう。

ダギーの職場はラッキー7保険という保険会社だった。

フィルに付いて会議室に入ろうとするクーパーに馴れ馴れしく声をかけてきたのは、アンソニー(トニー)・シンクレア

「お前のフォローはしといた、デカい貸しだからな」

クーパーにコーヒーを飲まれてしまったフランクにフィルはグリーンティー・ラテを勧める。
渋々グリーンティー・ラテを飲むフランクだったが、
まんざらでもなさそう。

クーパーはブッシュネル・マリンズ社長(?)に着席を促されようやく席に着く。

トニーが今週の新規請求について説明する。
承認された先週の請求のうち一件は放火が疑われていたが、合法なので保険金が支払われることになったと説明するトニー。

その時、
トニー顔に鏡で作ったような光が当たる(のがクーパーには見える)。

「嘘をついてる」

当然トニーは怒り出すが、クーパーには説明出来ない。
クーパーはブッシュネルにオフィスに呼ばれる。

「ダギー、うちのエース調査員を何故愚弄した?
捜査のプロだぞ」

捜査のプロ、この言葉に反応するクーパー。

ブッシュネルは宿題だと言って、徹底的に調べるようクーパー(ダギー)に事件資料を渡す。

男子トイレの鍵を持っていないクーパーが廊下でトイレを我慢していると、女性社員のロンダが女性トイレの鍵を開けてくれる。

※どうやらクーパーは人間の嘘を見抜く能力も身に付けたらしい。
ダギーの同僚アンソニー(トニー)・シンクレア役はいかにも悪人顔のトム・サイズモア
トニーは不正に関与しているのか?
同じく同僚フィル・ビズビーを演じているのは、
人間、ヴァンパイア、ゾンビが共存する世界を描いた『フリークス・シティ』でゾンビを演じていたジョシュ・ファデム


※ダギーの上司ブッシュネルは元ボクサーだったという設定らしい。


■ラスベガス:シルバー・ムスタング・カジノ

バーンズ支配人の元を訪れたのは(おそらく)カジノのオーナー、(おそらくマフィアの)ロドニー・ミッチャムブラッドリー・ミッチャムの(多分)兄弟。
クーパーの大当たりはバーンズの手引きだと疑われロドニーに暴行された彼はクビにされる。
後任はピット・ボスだったウォリック

※このシーンでなぜか部屋にいる謎の女性3人組、
キャンディ、マンディ、サンディ
今後も登場しそうな予感。


■ラスベガス:郊外の住宅地

ダギーの車がとめられた家のお向かいでは、
母親がヤク中の男の子が窓から様子をうかがっている。
ジーンがダギーの車に何か仕掛けるのを見ていた彼はそれを確かめに行こうとする。
そこへ例のガラの悪い若者たちの車が。
ダギーの車を盗みにきたようだ。
しかし、ドアの鍵を解除しエンジンをかけた途端、
車は爆発炎上。
急いで家に戻った男の子は魅入られたように炎上する車を見つめている。


■ラスベガス某所:洗車場

ジープの洗車を頼んでいたジェイドは、
車の中に落ちていたグレート・ノーザン・ホテル315号室の鍵を渡される。
鍵には“郵送してください”の文字。
ジェイドは近くのポストに鍵を投函する。


ツイン・ピークス:RRダイナー

ボックス席で帳簿をつけているのは、
RRダイナーのオーナー、ノーマ・ジェニングス
彼女の視線の先にはカウンター内で立ち働くシェリー・ジョンソン。
ドアを入ってきた若い女性にノーマが笑顔を見せる。
パンを配達してきたのはシェリーの娘、エリザベス(ベッキー)バーンズだ。

ベッキーシェリーに金の無心をしている。
ベッキーに金を渡すシェリー。
心配そうに母娘を見つめるノーマ。

「今、甘やかしたら、
後でもっと大変なことになるわよ」

車でベッキーを待っていたのは、マイクのオフィスで面接を受けようとしていたスティーヴンだった。
ベッキーの夫はスティーヴンなのだ。
シェリーとノーマの目を逃れて車を止めた二人。

「これ、ちょっと残しといた、やるから」

そう言ってスティーヴンは手の甲に(多分)コカインを落とす。

「今日だけでそんなに使ったの?」

ティーヴンを咎めながらもコカインを吸って恍惚となるベッキー

アマンダ・セイフライドが出演すると聞いてどんな役なのか楽しみだったのだが、彼女の役はシェリーの娘ベッキー役だった!
父親はボビー・ブリッグスらしいが、
シェリーとボビーの間に一体何があったんだろうか?
それにしても、RRダイナーの関係者は美人揃いだ!
ベッキーの夫スティーヴンを演じているのは、デヴィッド・クローネンバーグの息子ブランドン・クローネンバーグの監督デビュー作『アンチヴァイラル』に主演したケイレブ・ランドリー・ジョーンズ


■ラスベガス:ラッキー7保険

退社するクーパー。
資料を抱え、皆とは反対側を向いてエレベーターに乗っている。

なかなか降りずに文句を言われるクーパーをフィルが降りるよう誘導。
表に出たクーパーは今朝進む方向を示してくれた銅像の前にたたずんでいる。

人通りも少なくなり日もだいぶ暮れてきたが、
銅像の前から動かないクーパー。


ツイン・ピークス:保安官事務所

相変わらずローラ・パーマー事件の資料を調べているホークとアンディ
しかし、“ないもの”は依然として見つからない。


ツイン・ピークス:ホワイトテール・ピークジャコビー先生のトレーラー

午後7時丁度にインターネットのライブ中継を始めるジャコビー先生はDr.アップと名乗っている。

現代社会を憂い、現代人の身体が毒されている!と煽りまくるジャコビー先生。
そこで録画映像を見せる。

下半身が泥に埋まっているジャコビー先生。

「友よ、我々は泥の中にいる、クソの中に!
シャベルで泥を掘り外に出よう!

「この金色に輝くシャベルは二重に塗装済み。
シャベルで道を切り拓き、真実へと突き進め!
泥を掘り出すための値段は29ドル99!
そう、たったの29ドル99セントだ!
送料は別!さあ、買えるのはここだけ!
今すぐ手に入れろ!」

ジャコビー先生が自ら金色ペイントしていたシャベルは、何のことはない、インチキ商売の商品だったのである。

この中継を見ていたのが、ツイン・ピークスの住人ジェリー・ホーンとネイディーン・ハーレイだった。


バージニア州アーリントン:国防総省

デイヴィス大佐のオフィスに呼ばれたのはシンシア・ニックス大尉

「また指紋が一致するデータがありました、
ガーランド・ブリッグス少佐の」
「ガーランド・ブリッグス少佐…
そうか、これで何度目だ?」
「16度目になるかと」
「それも何年の間でだ?25年間か?
今回はどこだ?」
「警察です。サウスダコタバックホーンの」

デイヴィス大佐はノックス大尉をバックホーンへ派遣する。

バックホーン警察の鑑識担当コンスタンスが言っていたブロックされていた指紋データはガーランド・ブリッグス少佐のものだったらしい。
ガーランド・ブリッグス少佐を演じていたドン・S・デイヴィスは2008年に亡くなっているが、ドラマの中では依然重要人物である。


ツイン・ピークス:ロード・ハウス

禁煙席でタバコを吸っている男はリチャード・ホーン
店員がタバコを消すよう注意するが、
リチャードは「やる気か?」と凄んで聞き入れない。
そこへ、「ここは俺に任せろ」と別の男がやって来る。
男はリチャードにタバコをねだるが、リチャードが男に渡したタバコの箱の中にはドル札。
金が入っているのを確認した男はリチャードに合図する。
二人は何か取引をしたらしい。

リチャードに火を貸してほしいと隣りの席にいたシャーロットが声をかける。
「来いよ」と誘われ隣りに座ったシャーロットにリチャードは後ろから抱きつき、卑猥な言葉を投げつける。

※実際このシーンではリチャード・ホーンの名前が口にされることはないのだが、リチャード・ホーンと言えばホーン家の人間だろう。
ベンジャミン・ホーンの息子?
あるいはオードリー・ホーンの息子だろうか?
彼は悪事に手を染めているのだろうか?

※シャーロットと一緒にロード・ハウスに来ていた女友だちエリザベスを演じているのは、『ドント・ブリーズ』で盲目の元軍人と戦っていたジェーン・レヴィ
彼女にはきっと今後のエピソードでも出番があるはず。


フィラデルフィアFBI支局

タミー・プレストン捜査官はクーパーとバッド・クーパーの指紋を見比べている。


サウスダコタ州:連邦刑務所

マーフィー所長がバッド・クーパーに電話を用意する。
バッド・クーパーは一人で電話することを許されるが、その様子は監視されている。
それはバッド・クーパーも勿論承知で、
彼はカメラに向かって話し始める。

「皆揃っているから、俺は電話をかけよう」
「じゃあ、誰にかけようか?
「ミスター・ストロベリーにすべきかな?」
「いいや・ミスター・ストロベリーはよそう
かけてもおそらく出ないから」
「分かってる、誰にかけるべきか」

そう言うと、バッド・クーパーはプッシュホンのボタンを矢継ぎ早に押す。
電話をかけているのではなく、タイプするように。

突然、一斉に鳴り出す警報。
点滅する照明。

牛が月を飛び越えた

そう言って、バッド・クーパーが受話器を置くと警報は鳴り止み、照明も戻る。


■アルゼンチン:ブエノスアイレス

謎めいた黒い通信機器が置かれていた寂れた路地はブエノスアイレスだった。
赤いランプが二つ点滅すると通信機器らしき小さな黒い箱は小さな金属の塊に縮んでしまう。


■ラスベガス

とっぷりと日は暮れたが、相変わらず銅像の前から離れずにいるクーパー。
銅像の足を撫でている。


今夜のロード・ハウスのバンドはTrouble
Trouble の『SNAKE EYES』はこちら👉Trouble - Snake Eyes (From the Return of Twin Peaks) - YouTube

※Trouble のギタリスト、ライリー・リンチデヴィッド・リンチの息子。
彼は『インランド・エンパイア』にも参加している。

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今エピソードでは、マイク、ノーマ、ネイディーンといった懐かしい旧メンバーが再登場。
ノーマ役のペギー・リプトン
相変わらずお美しい!
一方、新メンバーもトム・サイズモアといったベテランから、映画で活躍中のアマンダ・セイフライドケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、ジョシュ・ファデム、ジェーン・レヴィといった若手俳優など、楽しみなメンバーが続々登場!
今シーズン、舞台はアメリカ全土に及んでいるが、今回はとうとうアルゼンチン、ブエノスアイレスへ。
今後の展開はもう予測不可能。
牛が月を飛び越えたって何⁉︎


=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=
⚫︎ツイン・ピークス The Return (全18回)
TWIN PEAKS THE RETURN
監督:デヴィッド・リンチ
脚本:デヴィッド・リンチ,マーク・フロスト

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オススメです!

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ《前編》


いいトコどりで、いい国作ろう!


1月2日、
国防総省の統合参謀本部に呼ばれたマイケル・ムーアは相談を持ちかけられる。

第二次大戦後、米軍は何故戦争に勝てないのか?

朝鮮、ベトナムレバノンイラクアフガニスタンイラク、シリア、リビア、イエメン、イラク…。
予算を無駄遣いし、過激派を産出し、
戦争は更なる戦争を生んだだけで、
石油など得られなかった。

マイケル・ムーアはこう答える。

部隊を一時帰休させ、きちんと休養を取らせろ
しばらく軍事侵攻を中止せよ
軍事顧問の派遣もドローンの奇襲攻撃も
海兵隊の代わりに私を送り込め
名前の発音ができる白人の国を侵略する
必要なものをゲットし、この合衆国へ持ち帰ろう
軍隊では解決できない問題があるから

歴代のリーダー達の一聞正しそうなスピーチ。
その一方で、それとは真逆の皮肉な国内の現状がコラージュされる。
投票者への抑圧、警察権力の横暴、インフラの崩壊、
教育予算の削減、軍人への無慈悲な扱い、冤罪、
異なる考え方に対する暴力、一般市民に対する公権力の暴力的抑圧。

マイケル・ムーアの最初のターゲットはイタリア。

■イタリアの労働環境

ジョニー(警官)とクリスティーナ(服のバイヤー)、労働者階級の夫婦のバカンス自慢

・冬の間に一週間、6月に一週間、
8月に3週間、年間30〜35日の有給休暇
更に結婚すれば15日間の有給休暇。
有給休暇が年間8週間。
・12月には一ヶ月分の上乗せ給与
・使い切れなかった休暇は翌年に繰り越し

ラルディーニ社の経営者
(年商数百万ドル企業:ドルチェ&ガッバーナバーバリーヴェルサーチを手がける)

有給休暇は経営者の喜びだし、
従業員の正当な権利だ
彼らも楽しむべき
休暇を取ることでストレス解消になるし、
発散して職場に戻れる

ラルディーニ社のランチタイムは、
自宅での2時間のランチ。


ドゥカティ社(バイクの世界的なメーカー)
CEOクラウディオ・ドメニカーリ

会社の利益と福利厚生は両立できる

イタリア人にとってアメリカに住むのが夢だと言うジョニーに、マイケル・ムーアがアメリカでは
有給休暇は0日だと明かすと
夫婦は絶句。
アメリカには有給休暇の法規制がない!

イタリアでは産休は5ヶ月間(両親のどちらか)支給される(もちろん有給だが、給料1ヶ月分満額で支給されるのかは不明)。
世界で産休制度のない国はパプア・ニューギニアとアメリカだけ(本当?)
因みに、イタリアは最も生産性の高い世界15カ国に入っている。

人生は一度だけ
二度と戻らない
目一杯楽しまないと

イタリアからは
8週間の有給休暇を持ち帰る。


■フランスの学校給食と性教育

まず片田舎の村の最高の厨房へ潜入。
そこは小学校の食堂。

・陶磁器の皿とナイフ、フォークがきちんとセッティングされたテーブル
・冷蔵庫にストックされている様々なチーズ
子供たちに人気があるのはカマンベール
・シェフ、役人、栄養士が月一で会合を開き
メニューを見直す
・自販機(ソーダ)はなし、水を飲む
・チーズとデザート付きの4品コース

昼休み(給食)は授業の一環。
1時間かけて食事の正しいマナーを学び、
健康的な食事と給仕を楽しむ。
アメリカの給食の写真を見て一様に顔をしかめるシェフと子供たち。
一食あたりの給食予算はアメリカより低い。
フランスでは医療も無料、保育園もほぼ無料。
フランスの給与明細には税金の使途が記載されている。
アメリカでは社会保障税と医療税以外の記載はないが、所得税の60%は軍事費に使われている。


次は高校へ。
教室で教師は生徒たちに語りかける。

初めての性体験は、生涯ずっと心に残るものです
相手の求めてることを察し、
互いに与え合うのが愛の営みです
時間をかけてしてほしいことを相手に伝えましょう

ムーアの時代の性教育は恐怖(病気の感染)を煽るものだった。

禁欲は避妊方法とは言えませんよね
リスクが高すぎますよね

性教育を受けないアメリカの10代の間では性感染症が大流行。
禁欲を推奨し性教育をしないテキサスの10代の妊娠率は全米3位。
アメリカの10代の妊娠率はフランスの2倍、
ドイツの6倍、スイスの7倍。

フランスからは学校給食と性教育をゲット!


フィンランドの学校教育

フィンランドの子供たちの学力は世界でもトップレベル。
エアギター選手権や携帯投げ競技や妻運び競技を作った国、フィンランド

元々フィンランドの学力レベルはアメリカとどんぐりの背比べ状態で決して高くはなかった。
ところが、新手法を取り入れたちまち世界のトップレベルに駆け上がり世界一に。

学力世界一に上り詰めたフィンランドの手法とは?

・宿題がない
・小学校一年生の週の授業時間は20時間
・外国語教育
・選択式テストの廃止(あっても少し)
・統一学力テストの廃止
フィンランドの学校は全部同じレベル
近隣の学校が一番、学校選びの必要がない

フィンランドでは、
学校を設立し授業料を取るのは違法で、
私立校はほとんど存在しない。
裕福な子供も公立校に通い様々な境遇の子供と一緒に学ぶ。
大人なっても他人の境遇を尊重できる人になるように。
子供の将来を見据え希望に沿った内容を教える。
“好きなものになれる”という言葉にウソはない。

フィンランドの教育を成功させた方策の多くは元々はアメリカの発想だった。

現在、アメリカでは授業の3分の1が試験対策に費やされ、音楽や美術の授業は削減され試験科目ではない公民も授業から外されている。

でも学校って幸せになる方法を見つける場所じゃない?

生徒が自分の脳を活用できるよう
必要なことはすべて教えるわ
体育も美術も音楽も含めて
脳を活性化するものはすべて

調理したり歌ったり、
美術や自然探索もみんな必要よ
子供でいられる時間は短いんだもの

フィンランドからは教育法をゲット!


スロベニアの借金なしの大学生

ラプンツェル、眠り姫の故郷スロベニアには珍しい伝説の生物がいる。
それは借金なしの大学生だ。

スロベニアは大学の学費が無料になっている国のひとつ。
借金のある学生は皆無と言っていい。
唯一借金のあった学生は、アメリカで学費が払えなくなってスロベニアの大学に編入してきた学生だった。
他の国の学生も無料で学べる。
スロベニアの大学は教育レベルも高い。
多くの講義が英語で行われている。
スロベニアでは教育は公共の利益として見なされている。
最近、スロベニア政府は学費を取り始めることを発表したが、学生たちはこれに反発。
反対運動を組織し政権交代に追い込んだ。

スロベニアからは大学の学費をタダにして若者に借金を背負わせない発想、無料教育制度をゲット!

〈参考:大学の学費が無料の国〉
アルゼンチン、オーストリア、ブラジル、キューバチェコデンマークエクアドルフィンランド、フランス、ドイツ、アイスランドアイルランドルクセンブルク、メキシコ、モロッコノルウェーパナマスロベニアスウェーデンチュニジアウルグアイベネズエラ


■ドイツの中産階級歴史教育

奨学金の返済もなく社会に飛び出し、
週36時間勤務で40時間分の給与。
そんな羽振りのいい中産階級が、
ドイツ、ニュルンベルクの鉛筆工場に生息。

鉛筆メーカーのファーバーカステル社は昨年このIT時代に史上最高の売上を記録。

・光に溢れた明るい職場
・就業時間は午後2時まで
・ストレス過多の人は無料でスパに3週間滞在

ドイツ人にこのような恩恵があるのは労働組合が力を持っているから。
企業には監査役会の設置義務があり、メンバーには労働者側の代表が半数以上と法律で定められている。
監査役会に労働者がいることで、
会社が法律を破れば社員が会社を告発する。

社員の声を聞くことが成功の鍵

因みにドイツでは休暇中の社員に接触することは禁止されており、違法である。
多くの企業で終業後の社員にメールを送らない規則がある。


ニュルンベルクは第二次大戦後ナチスの指導者を裁くニュルンベルク裁判が行われた地でもある。

負の遺産を見つめる歴史教育

強制収容されたユダヤ人の遺品を見せ、彼らの立場に立って、実際に子供たちに大事なものをカバンに詰めさせる授業が行われている。
ドイツでは毎日どの学校でも子供たちに祖先のしたことを教える。

何のために思い出すの?

ごまかさず、なかったことにもしない
“生まれる前のこと”片付けない
“自分には関係ない”とか
“自分のせいじゃない”とか

ドイツでは、歩道の石畳にかつてそこに住み強制収容所で殺されたユダヤ人の家族の名前が刻まれている。
街角には昔の“ユダヤ人禁止”の看板が掲げられている。

罪を見つめ、償いを考えることは、
人として国として向上する最初の一歩。

ドイツからは羽振りのいい中産階級と過去の罪を見つめる歴史教育をゲット!


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マイケル・ムーアの“侵略”もようやくこれで半分。
“侵略”という言葉は少々強すぎるかもしれないが、
マイケル・ムーアの真意は各国のいいところを学びたい、取り入れたいというものだ。
どの国でも、アメリカでは考えられない現状に唖然呆然といった感じのマイケル・ムーアの表情が印象的だが、これらは日本人にとっても他人事とは言えない。
ブラック企業、残業代の不払い、過労死といった労働環境の悪化は大問題だし、ある政令指定都市では給食がなくお昼休みも15分しかないとか、大学の給付型奨学金ゆとり教育の弊害、歴史教育問題など、アメリカを日本に置きかえてこのドキュメンタリーを見ると考えさせられることばかりだ。
もちろん、上手く行っている国と同じようにやったからといって上手く行くとは限らないだろう。
ただ、なぜそれが上手くいっているのか学び、研究することには意味があると思う。
どんな社会を作り、どんな社会で生きていきたいのかを考えるヒントにもなるはずだ。
後編はポルトガルノルウェーチュニジアアイスランドへ。
マイケル・ムーアの侵略はまだまだ続きます。

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⚫︎マイケル・ムーアの世界侵略のススメ
/WHERE TO INVATE NEXT
(2015年 アメリカ)
監督・脚本・出演:マイケル・ムーア


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ツイン・ピークス The Return Episode 4〈第4話〉


EPISODE 4


■ラスベガス:シルバー・ムスタング・カジノ

スロットマシンのジャックポット(大当たり)を出し続けるクーパー。
30回連続でメガ・ジャックポットを出し、
これにはカジノ側も真っ青。

そんなクーパーにダギーの知り合いらしき男
ビル・シェーカーが話しかけてくる。
当然クーパーはビルと面識はない。

「うち、どこ?」

様子のおかしいクーパーにビルは答える。

「マジかよ?ランスロット・コートだろ?
お前んちは赤いドアの家。
あれはいい目印だ。
マーリンズ・マーケットのそば、
ここから遠くない。
タクシーで6ドルか8ドルってとこだ」

それを聞いたクーパーはスロットマシンで当てた金も受け取らずにカジノを出ようとするが、
係員に引き留められる。
大金を当てたクーパーを上客にしたいカジノは金を渡し、クーパーにリムジンを用意する。

ようやく運転手が赤いドアの家を探し当てる。

しばらく玄関の前で待っていると(クーパーと運転手の頭上をふくろうが飛び去る)、ダギーの妻ジェイニーEが出てきて、いきなりクーパーの横っ面を張る。

「どこ行ってたのよ?どういうこと?」
三日も何の連絡もしないで、会社は無断欠勤するし、
今日は
サニー・ジムのお誕生日だったのよ!
どういうつもり?」

家に入るなりジェイニーEに責め立てられるクーパーだったが、何も答えられない。

しかし、大金の入った袋に気付いたジェイニーEは態度を一変。

「これだけあれば借金も返せる!
今日は人生で一番素敵で、一番恐ろしい日だわ!」


※ダギーと入れ替わったクーパーが家に戻ったタイミングでふくろう。意味深だ。
ダギーの妻ジェイニーEを演じるのはデヴィッド・リンチ監督作『マルホランド・ドライブ』でブレイクしたナオミ・ワッツ



FBI本部:連邦捜査局首席補佐官のオフィス

オフィスに通されるゴードン・コール。
現れた連邦捜査局首席補佐官は元DEA捜査官の
デニース・ブライソン
今ではデニスではなく、すっかりデニースになりきっている。

「デイル・クーパーだ、見つかったんだよ。
サウスダコタ州にいた。
今はサウスダコタ州の連邦刑務所入っている。
明日会いに行くつもりだ」

デニースはゴードンに若く美しいタミー・プレストン捜査官を一緒に連れて行くことについて釘をさすが、
ゴードンは彼女が優秀だから連れて行くのであって他意はないと応じる。
ゴードンは、DEA捜査官時代のデニースに対する他からの批判を取り合わなかったことを彼女に思い出させる。
デニースが優秀だったから批判に取り合わなかったのだと。

「あなたを信じてる、いつだって。
あなたは今大きな何かを追っている。
アルバートも一緒? 頑張って」

デニースはそう言ってゴードンを送り出す。


※前シーズンDEA捜査官としてクーパーに協力したデニス・ブライソンはFBIで出世したらしく現在の肩書きは“連邦捜査局首席補佐官”。
かつてデニースとして女装するのはは捜査の為だったが、今では完全にデニースとして生きているらしい。
演じているのは、前シーズンに引き続きデイヴィッド・ドゥカヴニー


ツイン・ピークス:保安官事務所

電話で釣りに行っているはずのフランク・トルーマン保安官サーモスタットについて話をしているルーシー。
ルーシーは誰もいない時にサーモスタットがどうなっているのか気になっている。

そこへ当のトルーマン保安官が入って来る。

驚いたルーシーは椅子ごとひっくり返って気を失う。
トルーマン保安官はずっと駐車場にいて携帯電話でルーシーと話していたのだが、ルーシーは携帯電話のような文明の利器に一向に慣れることの出来ないでいる。

保安官は今夜の報告を受けている。
DVに酔っ払い運転に酩酊運転。
高校ではドラッグの過剰摂取でデニス・クレイグという生徒がベルが鳴ってもデスクから起き上がらず。

部屋を出た保安官が声をかけたのは、
ローラ・パーマーのかつてのボーイ・フレンド、
ボビー・ブリッグスだった。
彼は保安官補なっている。

会議室ではホークと保安官が丸太おばさんからの情報について検討している。

保安官事務所の中には丸太おばさん(丸太)からの情報を信用していない人間もいる。
一方、会議室でローラ・パーマーの写真を目にしたボビーは動揺し、泣き出してしまう。

ボビーは生前の父親ガーランド・ブリッグス少佐に最後に会ったのはクーパーだと告げる。
少佐と話をしたクーパーはその後すぐにツイン・ピークスを離れたらしい。
翌日、少佐は基地の火事で亡くなっていた。

そこへウォリー・ブランドという男が来ているという知らせが。
ウォリー・ブランドはアンディとルーシーの一人息子。
ウォリーは保安官に挨拶したいという。

ウォリーの名付け親はハリー・トルーマン保安官。
彼は現在入院中である。
現在の保安官はフランク・トルーマン
ハリーの兄である。

自分の使っていた部屋は両親の好きに使って欲しいというウォリー。

「会えて良かったよ。それと、君の車輪にふさわしい道になるように祈ってる」

保安官の言葉に感動するウォリー。


ハリー・トルーマン保安官の兄、フランク・トルーマン保安官役は、ロバート・フォスター
アンディとルーシーの息子ウォリー・ブランドを演じるのはマイケル・セラ
ウォリーはマーロン・ブランドと誕生日が同じという設定で、彼のファッションはマーロン・ブランドの出演作『波止場』にインスパイアされているのだろう。



■ラスベガス:ダギー・ジョーンズ宅

ダギーの家で朝を迎えたクーパー。
ベッドの上には洋服が用意されている。


■ブラックロッジ

何かを探すように右手をかざし歩き回る片腕の男フィリップ・ジェラード。


■ラスベガス:ダギー・ジョーンズ宅

寝室の片隅にブラックロッジの片腕の男の姿を見るクーパー。

You see me don't you.
俺が見えているんだろ
You were tricked.
お前はだまされた

片腕の男はそう言うと、
元はダギーだった金色の玉をクーパーに見せる。

Now one of you must die.
もう一人は死ぬことになる

そう言うと、片腕の男は消える。


そこへジェイニーEが入って来る。
クーパーはトイレに行きたいのだが、
用の足し方さえ分からない。

着替えをジェイニーEに手伝ってもらうクーパー。
ダギーの服はクーパーには大きすぎる。
しかし、ジェイニーEはダギーが痩せたと思い込んでいる。

一階のダイニング・ルームに降りて来るクーパー。
締め方など当然忘れているクーパーはネクタイを頭に巻いている。

息子サニー・ジムに椅子を引いてもらい、
ようやくテーブルにつくクーパー。
以前とは違う様子の父親をサニー・ジムは面白がっている。

コーヒーがあんなに好きだったクーパー。
しかし、コーヒーを口にした彼は吹き出してしまう。


※片腕の男の言う“お前はだまされた”とはどういう意味なのか?誰がクーパーをだましたというのか?
死ぬことになるという“もう一人”とは一体誰のことなのか?バッド・クーパーなのか?

ダギーの息子サニー・ジム役はピアース・ガニォン君。
彼はスピルバーグ製作総指揮のSFドラマ『エクスタント』では、ハル・ベリー演じる宇宙飛行士のアンドロイドの息子を演じていた。


サウスダコタ州:バックボーン警察署

鑑識担当のコンスタンス・タルボットが遺体から採取した指紋をデータベースで見つける。
しかし、記録の閲覧は機密らしくアメリカ軍によってブロックされていた。


サウスダコタ州:連邦刑務所

ゴードン・コール、アルバート・ローゼンフィールド、タミー・プレストン、FBI一行がサウスダコタに到着。
三人は事故を起こし逮捕されたクーパー(だとゴードンたちは思っているが実はバッド・クーパー)と面会するため連邦刑務所へ。

バッド・クーパーの車のトランクでは、
コカイン、マシンガン、ビニールに包まれた犬の足が発見されていた。

「また会えて“もてと”嬉しいよ、懐かしの友よ」
「私もとても嬉しいよ、懐かしの友よ」
「もう随分長いことあんたとは会っていなかった」
「ああそうだな、会っていない」
「ゴードン、共に過ごしたあの頃がとても懐かしいよ」
「ああクープ、私も共に過ごした頃が懐かしい。これまで一体どこにいた?」
「ゴードン、潜入捜査をしていたんだよ。
あれからずっと主にフィリップ・ジェフリーズと組んで動いていた」
「フィリップ・ジェフリーズ?」
「その仕事についてあんたに報告したいことがあるんだよ、ゴードン。
始めから説明させてくれ。
いろいろと経緯があってそうすることになったんだが、あんたにそれを報告しに行こうとして予定より遅れていたので急いでいた。
車を走らせていて道路から外れてしまった。
事故を起こしてしまった」
「そのようだな、おかげでお前を見つけ出せた」
「あんたに報告したいことがあるんだよ、ゴードン。
あんたにそれを報告しに行こうとして予定より遅れて急いでいた。
車が道路から外れてしまった。
事故を起こしてしまった。
メッセージを残した」
「どんなメッセージなんだ?クープ」
「フィリップに安全だと知らせるためのメッセージだ。
ゴードン、いつここから出られるんだ?」
「クープ、地元警察にはお前を拘束するだけの理由があるんだ」
「それなら法廷で身の潔白が証明される」
「そうだなクープ、我々もお前が家に帰れるよう尽力しているから心配するな」
「俺は本当に家を出たことはないよ」
「またすぐ来るからな、クープ」

クーパーの口調はまるで原稿を棒読みしているようでまったく感情がこもっていない。

ゴードンは所長にクーパーに個人的な電話をかけさせ、会話を聞いておくよう命じる。

クーパー(バッド・クーパー)がフィラデルフィアに向かっていたというのは嘘だと主張するタミー。
彼女はフィリップ・ジェフリーズを知らない。
ゴードンはタミーに席を外させる。

ゴードンと二人きりになると、
実はフィリップがクーパーに情報を渡すのを許可したとアルバートは告白する。
アルバートにフィリップから連絡があり、
情報をクーパーに渡したいと言ってきたのだった。
アルバートはクーパーと直接話していない。
フィリップが渡した情報は、
コロンビアの男の名前。
一週間後、その男は死んだ。

ゴードンもアルバートも留置場のクーパーの様子はどこかおかしいと気付いていた。
あれは単なる事故じゃないと。
しかし、二人共、状況を理解していなかった。

「お前は理解出来るか?アルバート
青いバラ
「これ以上なく青い」
アルバート、ここは何をおいてもあの人物にクーパーに会ってもらうべきだと思うんだが」
「同感です」
「住んでるところを知ってるか?」
「飲んでるところなら」


※“俺は本当に家を出たことはないよ”というバッド・クーパーの台詞が気になる。
前回、ブリッグス少佐がつぶやいていた青いバラという言葉。
ここでゴードンとアルバートは何かの符丁のように使っているが、一体どういう意味なのか?
そしてゴードンがクーパーを会わせるべきだという人物は誰なのか?
〈追記〉
シリーズの前日譚『ツイン・ピークス ローラ・パーマー 最期の7日間』を観直したら、
青いバラ事件”とは、ゴードン・コールが以前担当した事件だという言及あり。


ツイン・ピークス:ロードハウス

今夜のバンドはAu Revoir Simone


エンディングの曲Au Revoir Simoneの『LARK 』はこちら👉Au Revoir Simone - Lark (Official Music Video) - YouTube


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今エピソードでは、ナオミ・ワッツロバート・フォスターマイケル・セラといった映画でも活躍する新メンバーが登場。
前シーズンのメンバー、ボビーとデニースも戻ってきた。
しかし、まさかボビーが保安官補になっているとは!
ボビーと言えば、ローラやマイクと一緒に麻薬取引に関わっていた悪ガキ。
今じゃカナダから入ってくる麻薬に目を光らせているって、ああ、25年の月日の流れを感じます。

=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=
⚫︎ツイン・ピークス The Return (全18回)
TWIN PEAKS THE RETURN
監督:デヴィッド・リンチ
脚本:デヴィッド・リンチ,マーク・フロスト

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ツイン・ピークス シークレット・ヒストリー

ツイン・ピークス シークレット・ヒストリー

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旧バージョン持ってたけど、ブックオフに売ってしまった。。。

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